天使がくれたリング
画面の向こうで出会った、名も知らぬ「君」。
それが、人生を変える恋になるなんて――。
京都の小さな病院に勤める内科医・浩輔は、日々の癒しとして、深夜のオンラインゲームに没頭していた。
「先生」と呼ばれ、仲間に頼られる仮想の世界だけが、自分らしくいられる唯一の場所だった。
そんな彼の前に現れたのが、回復役の女性プレイヤー「AI」。
やわらかな言葉と、穏やかな距離感。浩輔の心は静かに惹かれていく。
一方、現実では、妻・綾乃との関係が冷え切っていた。
共に医師として働きながらも、心も言葉もすれ違う毎日。
感情のすり減った日常のなかで、浩輔は次第に、自分の居場所を見失っていく。
そんなある晩、ゲーム中に起きた大きな地震。
混乱するチャットの中で届いたAIからの一言――
「先生、私も京都なんです」
それは、仮想の世界で芽生えた“縁”が、現実に滲み出す瞬間だった。
会ってみたい。声を聞いてみたい。
そんな想いが初めて交差し、ふたりは現実で出会う。
彼女の名前は、まどか。彼女もまた、心に深い孤独を抱えていた。
この出会いが、運命を動かしていく。
それぞれの嘘、それぞれの過去。
すべてを晒け出したとき、本当に大切なものが見えてくる。
大人だからこそ迷い、悩み、傷つく
――それでも、もう一度愛を信じようとするふたりを描いた、切なくも心温まるラブストーリー。
それが、人生を変える恋になるなんて――。
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