五年越しの雨音
「お前のせいで、兄さんは死んだんだ」
5年前の激しい雨の夕暮れ。
恋人・拓海の弟である葛城怜司に、
私は拓海のベッドの上で犯された。
罪悪感と屈辱に苛まれながらも、
私の身体は怜司の指に卑猥に濡れて反応してしまった。
その事実に、私は激しい自己嫌悪を抱いた。
本当は兄ではなく、弟の怜司に惹かれていた。
その禁断の想いが、すべてを狂わせた。
男性恐怖症という深い傷を抱え、
地味な服に身を包み、息を潜めて生きてきた。
なのに——
五年越しの雨の日に、中途採用として私の前に現れたのは、
25歳になった怜司だった。
完璧な笑顔の裏に冷たい欲望を隠し、
彼はゆっくりと距離を近づけてくる。
雨が降るたびに蘇る、あの夕暮れの記憶。
オフィスという檻の中で、再び暴かれていく私の身体と心。
五年越しの雨音は、
静かに私を飲み込もうとしていた——
※他サイトでも投稿中
※性描写にはマークをつけています
※毎日22時更新予定
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