雪蛍

 高梨綾音は、伯父と伯母が経営している『喫茶わたゆき』でバリスタとして働いている。
 高校二年の冬に亡くした彼氏を未だに忘れられない綾音は、三十歳になった今でも独身を貫いている。

 そんなある日。農道でパンクして途方に暮れている綾音を、偶然通りかかった一人の青年が助ける。
 自動車整備工場で働いているというその年若い青年、南條蛍太に、綾音は次第に惹かれていく。

 しかし南條も、心の奥底に仕舞い込んだ消せない闇を抱え続けて生きている。

 傷を負った二人が織りなす、もどかしくて切ない恋の話。
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