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第334話 告げられる真実3

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「──シュナさんもそこにいますか?」
「シュナは私たちの墓地かな。トアは遺族があったけど、他の人は遺族が無かったから──シュナのお墓も同じ〝ルスサルペの街〟だから、そこも見ていく? きっとシュナたちも凄く喜ぶと思うよ」

「行きます! 沢山お花とお供えを買って!」

 ミリアにミリアのお父さんのお墓参りも改めてしてもいいかと聞くと「勿論だよ」と許可を貰った。
 ちなみに明日はミリアも来てくれるらしい。

「よし、話も纏まったし、酒だな! すいませーん、生5つ! つまみも適当にくださーい!」
「ちょっと、エルセム、私飲む何て言ってない!」

 キサラギさんが抗議する。

「まあまあ、久々の依頼主の嬢ちゃんとの再開だし、パァーと行こうぜ! な、嬢ちゃん!」
「私は飲みませんが、皆さんはどうぞ、お構い無く」

「ごめんね、エメレアちゃん、ミリアちゃん。酔い過ぎないようにするから許してね」
「おーおー、流石は今のリーダーはしっかりしてるな」

 茶化す、エルバさん。
 ん? 今のリーダー?

「あはは……今は私がこのパーティーのリーダーなんだ。トアが亡くなった後は誰もリーダーをやりたがらなかったから──殆どヤケクソのくじ引きで決めたリーダーだから、別に深い意味とかは無いよ」

 パタパタとキサラギさんが手を振る。

「そうだったんですね、それでも凄いと思います」
「わ、私もそう思います……!」

 ミリアも同意で後押しをしてくれる。
 ミリアもミリアで〝吟遊詩人バラッド〟の皆と仲良くなりたいみたいだ。微笑ましい。撫でてあげたくなる。
 そんな気持ちをグッと我慢する私。

「──お待たせしましたぁ! 生5つです! おつまみはソーセージと枝豆、それと焼鳥です!」

 ウェイトレス姿のアトラさんがそれらを運んでくる。

「エメレアさん、ミリアさーん! いらっしゃいませ! お出迎えできず、すいません!」
「いやいや謝らなくて大丈夫よ? 賑わってるわね、商売繁盛ってとてもいいこと。凄いわアトラさん」

「えへへ、誉められちゃいましたね! 最近、常連さんも増えたんです──〝大猪の肉〟を出した辺りから〝大猪の肉〟目当てで来た新規のお客さんが、他の物もって、よく食べに来てくれるようになったんです」

「ユキマサのせいね。それは、あれは行く先々で何かを起こさないと気が済まないのかしら?」
「エメレアさん、ユキマサさんの話題は今はタブーですよ。具体的には見つかれば憲兵に根掘り葉掘り聞かれます」

 アトラさんは私にしか聞こえないぐらいの声で話す。

「うわ、何それ、嫌だわ。面倒臭い」
「はい、だから今家の店ではユキマサさんは禁句です。おばさんからも許可を貰ってます」

「女将さんが許可を出したなら、それはこの店じゃ、誰も逆らえる人はいないわね……気を付けるわ」

「──お待たせしました!」

 赤髪のウェイトレスの店員さんが料理を運んでくる。

「あ、私も、もう一回、取りに行かなきゃです!」

 脱兎のごとく走るアトラさんを私は見送る。

 運ばれてきたのは、瓦海老かわらえびのパエリア、ごくアサリのパスタ、華牛はなうしのステーキ、虹キジのシチュー、グルメチーズのグラタン、コヌフラッチョス、厚切り空豚ベーコン、追加の焼鳥の山盛り等、様々である。
 ちなみにミリアはペペロンチーノを2kg注文した。
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