この奇妙なる虜
予期せぬ襲撃に敗北を喫したハルカレンディアには、陵辱の日々が待ち受けていた――。
鉄板エルフ騎士陵辱から始まる、奇妙な虜囚生活。
転生しない方の異世界BL。「これこれ」感満載のスタンダード寄りファンタジー。剣と魔法と暴力とBLの世界を。
※表紙のイラストはたくさんのファンアートをくださっている、ひー様にお願いして描いていただいたものです
※この作品は「ムーンライトノベルズ」「エブリスタ」にも掲載しています
侍がいます(笑)エルフらしくない容貌(暗色の髪)が、余計にそんな想像を強めます。凌辱されている時のハルの感情の淡々とした冷静さすら感じさせる描写は「アウシュビッツ」から生き延びた方の経験談を思い出させるものです。こういう書き方をされる筆者様の辿った生き様を、遠い目になりつつ思ったりするのは失礼でしょうが、ただただ、凄い人なんだろうな、と思った次第です。真面目に、その時に何をすべきか?に重きを置くハルが、ドッシリと重厚さをお話しに齎している一方で、何故かその、真面目さが「愛らしい」という形容になる不思議さを、もっと私は掘り下げてみたいです。ギャップ萌え、なぞと安易にはしらずに(笑)中核になるハルが哲学性を醸す中で、多様で魅力的なキャラが、これでもか!とばかりに登場するあたり、筆者様のお話作りの巧みさを感じました。私は、リーが好きです。面白いお話というものは、所謂、スピンオフがいくらでも作れるものだと思います。例えば、スターウォーズみたいな(笑)各キャラ、それぞれで、一作書けますよね?と、書いたところで、図々しいオネダリをしているのと同義だと気づきました。申し訳ありません。
タイトルにある「虜」の意味が、色々な趣を経ていき、最後にキラキラ色合いを帯びるあたり、唸りました。思えば、人は何かの「虜」となって生きているのでしょう。受け身であるか、自由選択と思い込めるか、でも、本当はそんなの関係ないのかも、とか、色々な思いが湧きました。良いお話をありがとうございました。
キラキラ王様の懊悩、とかも読んでみたいな(笑)
さて、本作のメインディッシュにあたる如き、性描写ですが、もう何も言うことはございません。
緻密で濃厚。何千語の感情論より、性描写の変遷でキャラの気持ちの変化も伝わってくる。
とてもとても堪能致しました。
楽しい時間を頂きましたこと、感謝いたします。