貴方の心に棲むもの
その音は甘くて危うい。 心まで調律されるなんて思ってもみなかった。
調律師として順風満帆に働いている芹沢陽(25歳)は、さらに経験を積むため、若くして天才と呼ばれたピアニスト・九条司(29歳)の専属を任される。
完璧に整えられたピアノから奏でられる音色。その音の奥に潜む、隠されたキズ。
それはとても美しく傲慢で、どこか寂しさを抱えた九条に、陽の心は少しずつ蝕まれていく。
近づくほどに深まる距離と許されない感情。ふたりの音が重なったそのとき、想像を超えた“感情”が目覚める。
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