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02:銀河トナカイ高速夜行バスに乗り遅れる【可愛いウリ坊】

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 銀河高速夜行バスに乗り遅れ、どうしょうもなくなり、高速道路のパーキングエリアから、この世界に脱出する際には、自分が発散してたフェムボーイのオーラが役に立った。
    でも、その話をする前に少し昔の鯉太郎の話をしておこう。

  前の世界でやった鯉太郎の初めての「ウリ」は、18歳を過ぎてからの事だったと思う。
     鯉太郎の中ではR18と云う言葉通り、何をするにしても大人としての行為の境い目が18歳に固定されていた。
     多分それは精神年齢と云う事ではなく、『肉体が完成されるのは年齢的に見て18歳だから、無茶をするのは18から』という妙な思い込みがあったからだ。
     無茶な破滅願望を持ってるくせに、身体の健康面を心配してるという妙な矛盾だったが。 

  もっとも、「これはウリ」なんだと自覚しての話だから、第三者が絡んで結果的にお金が手に入った事とか、金品が伴う行為は全て「ウリ」だと言うなら、、、時期も含めて、どれが初めてなのか良く判らない。
 それだと下手をすると、ボディタッチがなくったって"媚びる"という側面だけで見るなら、結構可愛いとチャホャされてた小学高学年って事になってしまうのか?
  …で、これは自分で、(自分の意志で単独で)初めてウリした時の話だ。


 家にも帰らないで、女装姿で遊んでばかりいた時期であり、しかも同時に結構な頻度で一人で旅行に出たりと好き放題をしてたので、女装遊びの中で男達から適当に入ってくる筈のお金でも、時々不足する事があった。
 その穴埋めに、たまには社会勉強の積もりでもって感じでトラック運転手の助手とか、そんなのもしたことがあるけど、基本が額に汗してお金を稼ぐタイプの人間ではないから、それが続かない。

 だから、恥ずかしい話だが、時々、テキトーにそのへんの弱そうな子をシメてお金を巻き上げたりしていた。
 当時の不良としての自分は、腕力はないが凄みだけはあったのだろうと思う。
 それは普通の男子高校生なら、滅多に見る事のない光景を幾つも見てきたからだ。胆力がついたのはそのお陰だ。
 でもそういうカツアゲみたいなのは、一時しのぎにしかならない。 

 男の格好をして金回りのいい年上の女の人に食い込んでいくのが一番効率が良かったけど、それすると女装で遊ぶ時間の方が制限され始める。
 で、ウリで稼ぐ女の人とかを側で見てて、結局、自分もそれをやっちゃえばって、踏ん切りがついたのだ。
 立ちんぼをしなくても、それなりにやれるルートはもう知っていたし、後は自分単独でやる度胸の問題だけだった。


 『鯉太郎はバイだけど、どっちらかといえば女より男のほうが好きだし。女装の方は、遊びでとっときたいから、男モードで充分やれるだろう。』などと、当時はウリをする事自体の根本的な問題より、そんな余り意味のない事をあれこれ考えていた。

 掲示板に、「フェラしていいよ、2万。内容追加・変更・値下げはムリ」と書く。
    女装なしだ。
 するとレスがくるくる。
  でも関係ない内容とか、「高い!」とか、「ほかに何ができる?」というレスばっかりだったから、フェラ2万というのは、こっち方面の相場だと、高いんだって、なんとなく気付いた。
 普段の女装遊びだと、行為に及ぶ前の恋愛遊戯の前後があって、それが行為自身の値打ちを左右してるわけだが、「フェラしていいよ、2万。」とやった途端に様子が変わってくるのだ。
 やってる事は一緒でも、銀座じゃ値段が跳ね上がるのと同じなんだと、銀座遊びもしたことないくせに妙に納得した。

 しかし2万でも大丈夫な人間もいて、その人と話が進んだ。
 で、交渉が成立した。
 「木を隠すには森」で、○○の○口の映画の看板の前で待ち合わせをした。
 歌舞伎町とか池袋あたりの崩れた場所の方が落ち着けていいけど、遊びじゃ大した問題にならなくても、いざウリとかになると、縄張りとか出て来そうだった。
 「待ち合わせ場所についたら、ここにかけて」って向こうが番号教えてくれてたから、そこに電話をした。
 そうしたら、それらしきメガネかけた普通体型のオジサンが近くにいて、その人が電話に出た。
 あー、あの人だって思って、手を挙げ、その人の注意を、鯉太郎のほうに向かせた。

 「こんにちはー」とか、適当なお互いの挨拶が終わり、「これからどうする?」と聞かれた。

    どうやら鯉太郎が気に入ったらしい。
 「とりあえず二人で歩いて、他にうちらの会話とか聞かれたくないから、ちょっと離れて電話しながら歩きません?鯉太郎の後ろついてきて」と言って、そのまま二人で電話しながら歩きだす。
 オジサンをつれていったのは、○口からすぐの、名前は違うがいわゆる"個室喫茶"だった。
 そういうのはこちらの世界じゃ完全に絶滅ぽいが、当時の向こうの世界では、この形式が辛うじて姿形を変えて残っていたのだ。

 前に何度かその店に女装姿で連れられて行って遊んだ記憶があったので、そこに決めたのだ。
 ここでは誰にも見られてないって思っていたけど、実際にはこの個室喫茶自体から情報が漏れるようになっていてヤバイ状態になったのだが、それはもう少し後の話だ。
 ふたりきりになると、鯉太郎も少し緊張してきた。

「フェラ2万、前払いでお願いします」そう言うとオジサンは「あぁ、いいよ」とすぐにお金をくれた。
 すごく無愛想だった。
 無口というか態度が悪いというか、笑顔とかがまったくない。
 でもちゃんとお金をくれたからいいかと思って、とりあえず鯉太郎は、早く終わらせて帰るつもりでいたので、さっさとやっちうことにした。

「自分で脱いだほうがいい?」と聞くと、オジサンはいきなり鯉太郎のほうに寄ってきて、「ん?それじゃあ、つまんないでしょ」と言うと、その時来てた派手柄ヴェルサーチェのTシャツの上からなでるように乳首を触ってきた。
 おいおい、フェラだけの約束じゃんとか思いながら、お金をこちらから請求してる手前なんだかそれを言いだせない状況だった。
 こういう場面での、いつもの変態主導権が、発揮できなくなっていた。
 やはり遊びとウリでは精神状態が違うのだ。

 オジサンは服の上から交互に乳首をつまむようにして弄りながら、正面に座りこみ鯉太郎のTシャツをまくりあげてきた。
 本音でいうと乳首が弱いから、ちょっと期待はしていた。
 オジサンは、鯉太郎の脇腹をなでながら乳首を舌で転がし始めた。
 次にわざと歯を当てて来たけれど、それは痛いだけだった。
 でも吸うようにされると、ちょっと気持ちよくなって、「…ぁ……」とか自然と吐息まじりに声がでた。

 「ん?どうしたの?」って聞いてくるオジサン。その感じが、とてもうざかった。
 オジサンは、ひとまず乳首を舐めつくすと次はベルトに手をかけてくる。
 すとんとジーパンをおろして、鯉太郎の足を開かせる。
 鯉太郎が履いていた黒のボクサーの上からペニスをさすってきた。
 その手つきが凄く自然だったので、『男専門なんだこの人、こっちもパンティとかにしなくて良かった』と、妙な事を考えた。

「かたくなってるね。脱がしてほしい?」
 ゆっくりとか強くとか、テクニックを駆使して、ペニスをさすってくるもんだから、早くしゃぶれよって思いながら鯉太郎はうなずいた。
「Hなふうに脱がしてほしいだろ?普通じゃ満足できないんじゃないのか?」

『 ……はぁ?いいからさっさと脱がせよ! 』

「……お任せ」
 鯉太郎は必死にこらえた。
 するとオジサンは、ボクサーの中に手をつっこんでペニスの頭を左手でもちながら、右手でワザとボクサーをゆっくりずり下げていった。
 オジサンの額には汗。
 呼吸もちょっと荒い。
 興奮してるっぽかった。

「ほら、我慢できないって出てきちゃった。どうしてほしい?」
 オジサン、さっきと全然キャラが違ってるし、、。
「舐めてほしい…」
 でも鯉太郎も、そういうモードだから一応はオジサンに乗ってみた。

「どんな風に?自分のベロで表現してごらん。どう舐められたいか」
『  …そういうの、女装してないと凄く恥ずかしいんですけど…。』
 仕方なく鯉太郎は、舌をだして何もない宙を舐めあげた。
 亀頭を舌先で舐める感じとか、舐め回す感じとか、女顔メイク済みの積もりになって頑張ってみた。

「やらしいなぁ……ちんこ舐められるの大好きだもんなぁ……」
「んん………はぁ……」
「あぁ~…いい……もっと……」
 鯉太郎も、もうこうなると、男としてネコ全開になってしまっている。
 自分から限界まで足開いてオジサンを見ながら色んな妄想を考えた。
 そうやって自分を高めた方が、事がスムースに運ぶからだ。
 鯉太郎が道を歩いてたら…いきなり車の中にひっぱり込まれて…知らないオジサンに無理矢理に……って考えたら、妙に興奮してきて、言い換えると、なにか"このオジサン"を使ってオナニーしてる感じになった。

「きもちぃ……もっと強く…あっあっ……すげぇいぃ……」
 鯉太郎がイきそうになってきて「マジそろそろ……やばぃ……」と言うと、オジサンは動きを止め、はぁはぁ言ってる鯉太郎をじっと見た。
 そして「私が鯉太郎くんのを舐めるだけの男になってやろうか?この先ずっと。ただ、舐めるだけの男に」って目を大きくして真顔で言ってきた。

『お金にならないのに、そんな奴いらないよ。
 第一、女装の時はそんな奴、すでに一杯いるし。』

 オジサンは言葉をつなげた。

「もう金なんてどうだっていいだろう。快感さえあれば。鯉太郎くんの快感を満たすために私はいてやってもいい」
 …じょーだんじゃねーよ。
 グランデリニア軍にでも粛正されちまえ、、。グランデリニア軍とは鯉太郎の頭の中にだけ存在する残虐な悪の軍隊だ、、。

 ほんとに、前払いでもらっといてよかった。
 でも鯉太郎も早くイきたいし、この状況で強いことは、言えなかった。

「金、必要だから…一人暮らしの生活費稼がなきゃいけないから…金なきゃ、今こまるんだ…」
 ぼーっとした頭で、必死に考え出した鯉太郎の言葉を聞いて、オジサンはちょっと残念そうな顔をすると、また活動を再開した。

「ぁ…はぁ……」
 なにかもうめちゃくちゃに舐めてるって感じだった。
 むこうも、鯉太郎に早くイってほしい感じだった。
 その乱暴な舐め方に、また興奮してきた。
 もう限界だった。

「ぃ…あぁぁ……やばぃ、イきそ……もうイク…あっあっあっ…イクイクイく!」
 足が震えるような感じがして、逝くと、オジサンは鯉太郎のを口で受けとめた。
 飲んだのかなって思いながら、しばらく肩で息をしてると、オジサンはそれを床に吐いて、また鯉太郎にしゃぶりついてきた。

「やっ…ムリ、ムリ!」
 イってまもないのを、オジサンは容赦なく吸い上げ始める。
 先端をつついたり舐め回したりしながら開いたのを指でくすぐる。
 口を離したかと思えば、又、激しく扱く。
 マジ、おかしくなりそうだった。

「あぁー…っんやぁ…気持ちぃぃ…やば、またイく…またイくよ……」
     そう口から出る言葉ほど強く感じていた訳ではない。早くいかせたい、そんな計算もある。
 オジサンは更に激しく扱く。
「あ…イく!あっはぁ…っ」
 不本意ながら、どくどくと、オジサンの口にまた出した。
 器用に、寸前で口にくわえるオジサン。
 口内発射されるのが好きみたいだけど、それを飲み込まないで、必ず吐き出すのは少し不思議だった。
 続けて2回イって、鯉太郎がちょっとぐったりしてると、オジサンはまた舐めてきた。
 おそろしく敏感になった体はビクっと反応し、鯉太郎は「やめろバカ…もうムリだよマジ!」と言って、両手で必死で体をガードした。
 オジサンは、その手の甲をべろべろ舐めてきた。
 背筋がぞわっときた。
 これ、女装してる時と感じ方が全然違う!

「やだって…ほんとやだって!」
 鯉太郎が相当嫌がってるのがわかったのか、オジサンはついに行為をやめて、そこから立ち上がった。
 鯉太郎はしばらく下半身裸のまんま休んでから、後片付けをはじめた。
 オジサンも適当に片付けを終え、普通の喫茶店の客仕様になっていた。

 その後、オジサンとは普通に別れて、もうそれからは連絡はなし、、初めてのウリは思ったよりハードだった。
 鯉太郎の場合、たとえそれがウリでも男モードの時は成り行きが大事で、相手との間にちょっと好意が介在するとか、逆に徹底的に人間性を否定されて調教されるとか、、微妙に女装の時とは違うアプローチが必要なんだと気がついた。
 基本は男で生きてきているから、「男」をウルには自分の中にそれなりの屈折が必要なんだって、お花畑みたいな脳みそでなんとなくそう考えていた。
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