水しか描けない

「でも、僕は水しか描けない」
寒さで身体が凍えそうになっても飽きるまで部屋のなかの水底を私たちは泳いた。

夢見がちな「私」は、風変わりな画家・藤野に戸惑いながらも惹かれていく。


初出 「幻影66号線」 2011年11月3日 発行
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