狐火の市 姉妹編

 夏から秋にかけての新月の晩に“狐火の市”が立ちます。お山にあかりが三つ灯ったら、それが市の立つ合図。

 辿り着くための作法は三つ。面をかぶって素顔を晒さないこと。提灯を持って歩いてゆくこと。そして、決して声を出して喋ってはいけない。

 守らなかったらどうなるかって?

 行き着くことが出来ないか? 帰ることが出来ないか?

 それとも……。

※不思議な物を売っている、あやかしたちの『狐火の市』を題材とした短編シリーズです。
 第二弾の姉妹編 広島弁の少女ミサキが行方不明の妹を探すために、狐火の市を目指すお話

 夏の夜にぴったりの、昭和レトロとノスタルジックをどうぞ。

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