茜色の本和傘 ― 傘を閉じるとき ―

雨の日、ひとつの傘が二人を結んだ。
高校時代、読書を通じて心を通わせた翼と楓。
けれど、突然の病が、穏やかな時間を奪っていく。

失われた日々の中でも、彼を想い続けた楓と、
再び歩き出そうとする翼。

――雪の降る日、あの日と同じ茜色の傘の下で、
二人の止まっていた時間が、そっと動き出す。

痛みを抱えながらも「もう一度、生きたい」と願う心を描く、
静かであたたかな再生の恋物語。
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