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第四章 学園生活編
第六話 この地の暴虐…?
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おかしいなぁ?
俺はこの学園に転校をしてから、日々の学園生活を過ごしながら調査をして、そして徐々に敵に辿り着くというストーリーを計画していた筈だったのに…?
何故か前菜は綺麗に平らげてしまってから、残るはメインディッシュのみになってしまった。
人の命が掛かっているのだから、あまり悠長な事を言っては居られないのは解るが…せめて学園生活を送りたかった。
「それで…お前はいつまでそうしているつもりだ?」
『貴様…我が見えているのか⁉︎』
「見えているから声を掛けているんだよ! 俺達がこの体育館に来た時に姿を消して入って来ただろ?」
「朔夜は何と話をしているんだ?」
悠斗が不思議そうに俺を見ると、俺は奴がいる場所に指を指した。
すると…奴が姿を現した。
体長3m程の…日本古来の鬼の様な姿をしていた。
『貴様…一体何者だ⁉』
「というか、お前こそ誰だ?」
『我が名は…妖魔王様の配下、暴虐の嵬鬼! 我は名乗ったぞ! 貴様も名を名乗れ!』
名前…名前か!
そう言えば全く考えてなかったな。
適当な歴史の人物の名で良いか!
「俺の名は…陰陽師・安倍晴明!」
『な…何だと⁉ 貴様があの…って、そんな嘘に騙されると思うのか‼ 先程隣の男が朔夜と呼んでいたのを聞こえたぞ‼』
「俺の名を知っているのなら、態々名乗らせるなよ、このハゲ‼」
『は…ハゲだと⁉ それに貴様は、我の姿を見ても畏怖しないのか⁉』
「怖がる訳ねぇだろ、ただデカくて厳つい顔をしているだけの奴に…それよりも昨日はよくも俺の配下のナイトストーカーズを手に掛けたな‼」
『あの闇の者は貴様の差し金だったのか! あの者達は、少しは手応えがあったが我の敵ではなかったわ‼』
「当たり前だ! ナイトストーカーズの主な任務は、密偵と索敵だ。 戦闘員でもない者に対して手応えがあるとか抜かしている所を見ると、お前も見た目だけで大した事が無いんだな?」
俺が嵬鬼にそういうと、嵬鬼は少し焦った顔を見せた。
『あれで…戦える者ではないだと⁉ そう言うという事は、貴様の中にはまだ幾つかの奴等がいるのだな‼』
「まぁ…数えた事は無いが、かなりの数は居るな。」
『ふっふっふ…それは良い事を聞いた! 霊力の高い者達を喰らおうと思ったが、この時代ではそういないのでな…ならば、貴様の様なあの者達を使役する者の中に入り込んでから喰らうというのも良いだろう!』
「俺の中に入る気か? 辞めておけ…お前如きでは死ぬぞ!」
『ふっ…そんな強がった事を言っても、配下が喰られるのは嫌だと見受ける!』
「いや、本当に…俺の中だけは辞めろ‼」
『その焦り…相当な物だな?』
嵬鬼は黒い塊に変化すると、俺目掛けて飛んできた。
そして俺の体内に入って行った。
「朔夜…平気なのか?」
「何が?」
「奴はナイトストーカーズを喰らうとか言っていたぞ‼」
「言って解らないのなら、身を持って体験してもらおうと思ってな。 態とガードしなかった。」
「良いのか⁉ ナイトストーカーズが喰われても⁉」
「俺の中にいるのは、ナイトストーカーズだけでは無いから。」
悠斗の不安そうな顔を見ながら言った。
俺の忠告を無視したアイツは…どうなるだろうかね?
~~~~~朔夜の体内~~~~~
嵬鬼は朔夜の中の世界に降り立った。
そこには数多くの魔物達が存在していた。
「ここに居る者達を喰らえば、我の力は更に増大する…」
「俺達を喰うと言ったのか? 面白い事を言うな。」
嵬鬼は声をした方を見ると、そこにはデュラハンのヴェルナルドが立っていた。
「ほぉ? 貴様は中々強そうだな!」
「主様の世界の鬼か…そっちの世界では、相手の強さが分かる手段は無いんだな?」
「あ? 何を言っているんだ? だが…貴様を喰らえば我は更に強くな…」
ヴェルナルドは一瞬で嵬鬼の懐に入ると、右手だけで100撃を喰らわしたのだった。
「グォォォォォォォ!!」
「たかが鬼風情が調子に乗った発言をするな! お前の要る世界では、強い奴があまりいないんだな?」
「な…何という強さだ!」
「はぁ? 何言ってんだ…あ、お前がナイトストーカーズを倒した奴だったのか! ナイトストーカーズは主様の使役する中では最弱だが、この中には俺より強い方なんてザラにいるぞ! 俺だって…この中では最弱に近いからな。」
ヴェルナルドは空を指さした。
嵬鬼は上を見上げると、そこには…自分よりも数百倍大きなドラゴン達や羽の生えた悪魔鬼が空を飛んでいた。
ヴェルナルドは空にいる悪魔鬼やドラゴン達を呼ぶと、嵬鬼の前に降りて来た。
「主様とのやり取りを見ていたが…貴様は随分と調子に乗った発言をしていたな!」
「ぐ…え…あ…え…?」
「この主様が管理するこの世界では、どんなにダメージを負っても死ぬ事は無い。 だが、貴様が主様に向けた発言は万死に値する! 死ねない事を悔やみながら後悔すると良い!」
ドラゴンはそう言い終わると…嵬鬼は一斉に袋叩きの目に遭った。
嵬鬼はどんなに叫ぼうが喚こうが…手が休まる気配がなく、本当にボコボコにされて地面に伏していた。
ドラゴンは嵬鬼を持ち上げてから空に放り投げると、そのままブレスを喰らわせて空高く舞い上がって行った。
~~~~~一方、朔夜にいる体育館では~~~~~
「あ、出て来るな。」
「ん?」
俺の体から黒い塊が出て来て…目の前に落ちた。
嵬鬼は…炭の様な姿に変化していて虫の息だった。
「だからやめておけと言ったんだよ。 人の忠告を無視するから…」
『き…貴様は一体何者だ⁉ 何故あれだけの強者がお前の中にいる⁉』
「倒してから契約を結んだからな。 その後は体の中にある世界に住まわしている。」
『ならば…貴様を喰らえば、我にあの者達の力が手に入る…』
「馬鹿かお前? 俺より弱い奴にそんな姿にされている奴が俺に勝てると思っているのか?」
『先程貴様は…あの強者たちを倒したと言っていたな⁉』
「あぁ…その話は、もういいや! 話が先に進まないから端的に話すが、妖魔王という奴の配下と言ってたよな? 妖魔王というのは何処にいる?」
『あの方は…風郷杜に居られる。』
「風郷杜って…俺達の住んでいる場所の方か?」
「索敵魔法を展開したけど、反応が無かったが?」
俺は嵬鬼に対して、光の槍を10本出現させてから急所を外して貫いた。
『グォォォォォ‼』
「お前…変な嘘を付いてんじゃねーよ! 俺も索敵が使えたが、反応が無かったぞ?」
『嘘では無い…あのお方は、我なんかが足元にも及ばぬ存在だ‼』
「お前程度が足元に及ばないとか言っている時点で、大した事が無さそうだな?」
『さすがの貴様でも…あの方には敵うまい…』
「そうか! 情報も聞けたし、もう用はないな!」
俺は聖剣を取り出してから、嵬鬼にを滅多切りにして葬った。
すると嵬鬼の体から無数の白い物が空に向かって飛んで行った。
「今の白いのは?」
「恐らく奴が喰った魂だろう。 これで元の体に戻って行ったはずだ。」
「では…生徒達は助かったのでしょうか?」
「全員かどうかは分かりませんが…確認して下さい。」
俺は校長の獅子神にそう伝えると、獅子神は校舎に向かって走って行った。
そして各教師達に指示をして、様子がおかしかった生徒達を全て確認したのだった。
どうやら全員無事だったみたいで、問題は無いみたいだった。
唯一…嵬鬼に襲われた記憶がないかが心配だったが、まぁ夢でも見たと思って放っておいた。
「それにしても…俺達の住んでいる風郷杜市に奴の親玉がいるのか…反応は無かったけどな?」
「自分の反応にも無かったし…身を隠すのが上手い奴とか?」
「もっと詳しい情報を引き出してから殺せば良かった。」
「いや…どうせあれ以上は喋らないと思うぞ。 あれで正解だった気がするが…」
俺と悠斗は、獅子神に挨拶をしてから転移魔法で邸に戻った。
俺は悠斗に真美を呼び出して貰ってから、もう一度地図を広げてから索敵魔法を展開した。
だが、相変わらずといって良いほどに…強い反応は無かった。
「力が抑えられるタイプなのかな?」
「いや、それなら何かしらの反応がある筈だが? 考え付くとしたら…人間だったとかな。」
「妖魔王がか?」
「奴の姿を見て、それに近い姿を想像していたが…あれだけ図体のデカい奴の親玉がそれ以上と考えると、索敵に引っ掛からない訳がない。 そう考えると、嵬鬼は誰かから召喚されたのではないかと考えるのが妥当だと思ったんだ。 俺達以外に異世界召喚を経験した者とかな。」
「あんな現象がそうそう起きるかな?」
「どうだろうな? 俺らが呼び出されたくらいだから、他にいてもおかしくはないが…」
妖魔王も嵬鬼も日本古来の伝記に出て来そうな魔物だった。
あまり考え難いが…異世界召喚で得た力か、もしくは霊能力がやたら高い奴が召喚したかだ。
「仮に人間だとして…何故そんな事を?」
「大きな力を持っている奴は、大体悪用したがるもんだよ。 漫画や映画の悪党も似たような行動を起こすだろ?」
「あぁ…確かにな。 なら、そいつの目的も?」
「くだらない力を確認する為に獅堂学園で実験をしたか、他にも何か目的があるのかは本人でないと解らんが…」
「どちらにしても許せないな!」
妖魔王とは一体どんな奴なのか?
何の目的があるのだろうか?
~~~~~?~~~~~
「まさか…嵬鬼がやられるとは⁉ これは計画を早く進めないとな…もうすぐだよ! もうすぐ…君達はボクのモノになれるよ! 待っててね、セルリアたん、ルナリアたん!」
本当に…どんな奴なんだろうか?
そして奴が狙う、セルリアとルナリアは⁉
俺はこの学園に転校をしてから、日々の学園生活を過ごしながら調査をして、そして徐々に敵に辿り着くというストーリーを計画していた筈だったのに…?
何故か前菜は綺麗に平らげてしまってから、残るはメインディッシュのみになってしまった。
人の命が掛かっているのだから、あまり悠長な事を言っては居られないのは解るが…せめて学園生活を送りたかった。
「それで…お前はいつまでそうしているつもりだ?」
『貴様…我が見えているのか⁉︎』
「見えているから声を掛けているんだよ! 俺達がこの体育館に来た時に姿を消して入って来ただろ?」
「朔夜は何と話をしているんだ?」
悠斗が不思議そうに俺を見ると、俺は奴がいる場所に指を指した。
すると…奴が姿を現した。
体長3m程の…日本古来の鬼の様な姿をしていた。
『貴様…一体何者だ⁉』
「というか、お前こそ誰だ?」
『我が名は…妖魔王様の配下、暴虐の嵬鬼! 我は名乗ったぞ! 貴様も名を名乗れ!』
名前…名前か!
そう言えば全く考えてなかったな。
適当な歴史の人物の名で良いか!
「俺の名は…陰陽師・安倍晴明!」
『な…何だと⁉ 貴様があの…って、そんな嘘に騙されると思うのか‼ 先程隣の男が朔夜と呼んでいたのを聞こえたぞ‼』
「俺の名を知っているのなら、態々名乗らせるなよ、このハゲ‼」
『は…ハゲだと⁉ それに貴様は、我の姿を見ても畏怖しないのか⁉』
「怖がる訳ねぇだろ、ただデカくて厳つい顔をしているだけの奴に…それよりも昨日はよくも俺の配下のナイトストーカーズを手に掛けたな‼」
『あの闇の者は貴様の差し金だったのか! あの者達は、少しは手応えがあったが我の敵ではなかったわ‼』
「当たり前だ! ナイトストーカーズの主な任務は、密偵と索敵だ。 戦闘員でもない者に対して手応えがあるとか抜かしている所を見ると、お前も見た目だけで大した事が無いんだな?」
俺が嵬鬼にそういうと、嵬鬼は少し焦った顔を見せた。
『あれで…戦える者ではないだと⁉ そう言うという事は、貴様の中にはまだ幾つかの奴等がいるのだな‼』
「まぁ…数えた事は無いが、かなりの数は居るな。」
『ふっふっふ…それは良い事を聞いた! 霊力の高い者達を喰らおうと思ったが、この時代ではそういないのでな…ならば、貴様の様なあの者達を使役する者の中に入り込んでから喰らうというのも良いだろう!』
「俺の中に入る気か? 辞めておけ…お前如きでは死ぬぞ!」
『ふっ…そんな強がった事を言っても、配下が喰られるのは嫌だと見受ける!』
「いや、本当に…俺の中だけは辞めろ‼」
『その焦り…相当な物だな?』
嵬鬼は黒い塊に変化すると、俺目掛けて飛んできた。
そして俺の体内に入って行った。
「朔夜…平気なのか?」
「何が?」
「奴はナイトストーカーズを喰らうとか言っていたぞ‼」
「言って解らないのなら、身を持って体験してもらおうと思ってな。 態とガードしなかった。」
「良いのか⁉ ナイトストーカーズが喰われても⁉」
「俺の中にいるのは、ナイトストーカーズだけでは無いから。」
悠斗の不安そうな顔を見ながら言った。
俺の忠告を無視したアイツは…どうなるだろうかね?
~~~~~朔夜の体内~~~~~
嵬鬼は朔夜の中の世界に降り立った。
そこには数多くの魔物達が存在していた。
「ここに居る者達を喰らえば、我の力は更に増大する…」
「俺達を喰うと言ったのか? 面白い事を言うな。」
嵬鬼は声をした方を見ると、そこにはデュラハンのヴェルナルドが立っていた。
「ほぉ? 貴様は中々強そうだな!」
「主様の世界の鬼か…そっちの世界では、相手の強さが分かる手段は無いんだな?」
「あ? 何を言っているんだ? だが…貴様を喰らえば我は更に強くな…」
ヴェルナルドは一瞬で嵬鬼の懐に入ると、右手だけで100撃を喰らわしたのだった。
「グォォォォォォォ!!」
「たかが鬼風情が調子に乗った発言をするな! お前の要る世界では、強い奴があまりいないんだな?」
「な…何という強さだ!」
「はぁ? 何言ってんだ…あ、お前がナイトストーカーズを倒した奴だったのか! ナイトストーカーズは主様の使役する中では最弱だが、この中には俺より強い方なんてザラにいるぞ! 俺だって…この中では最弱に近いからな。」
ヴェルナルドは空を指さした。
嵬鬼は上を見上げると、そこには…自分よりも数百倍大きなドラゴン達や羽の生えた悪魔鬼が空を飛んでいた。
ヴェルナルドは空にいる悪魔鬼やドラゴン達を呼ぶと、嵬鬼の前に降りて来た。
「主様とのやり取りを見ていたが…貴様は随分と調子に乗った発言をしていたな!」
「ぐ…え…あ…え…?」
「この主様が管理するこの世界では、どんなにダメージを負っても死ぬ事は無い。 だが、貴様が主様に向けた発言は万死に値する! 死ねない事を悔やみながら後悔すると良い!」
ドラゴンはそう言い終わると…嵬鬼は一斉に袋叩きの目に遭った。
嵬鬼はどんなに叫ぼうが喚こうが…手が休まる気配がなく、本当にボコボコにされて地面に伏していた。
ドラゴンは嵬鬼を持ち上げてから空に放り投げると、そのままブレスを喰らわせて空高く舞い上がって行った。
~~~~~一方、朔夜にいる体育館では~~~~~
「あ、出て来るな。」
「ん?」
俺の体から黒い塊が出て来て…目の前に落ちた。
嵬鬼は…炭の様な姿に変化していて虫の息だった。
「だからやめておけと言ったんだよ。 人の忠告を無視するから…」
『き…貴様は一体何者だ⁉ 何故あれだけの強者がお前の中にいる⁉』
「倒してから契約を結んだからな。 その後は体の中にある世界に住まわしている。」
『ならば…貴様を喰らえば、我にあの者達の力が手に入る…』
「馬鹿かお前? 俺より弱い奴にそんな姿にされている奴が俺に勝てると思っているのか?」
『先程貴様は…あの強者たちを倒したと言っていたな⁉』
「あぁ…その話は、もういいや! 話が先に進まないから端的に話すが、妖魔王という奴の配下と言ってたよな? 妖魔王というのは何処にいる?」
『あの方は…風郷杜に居られる。』
「風郷杜って…俺達の住んでいる場所の方か?」
「索敵魔法を展開したけど、反応が無かったが?」
俺は嵬鬼に対して、光の槍を10本出現させてから急所を外して貫いた。
『グォォォォォ‼』
「お前…変な嘘を付いてんじゃねーよ! 俺も索敵が使えたが、反応が無かったぞ?」
『嘘では無い…あのお方は、我なんかが足元にも及ばぬ存在だ‼』
「お前程度が足元に及ばないとか言っている時点で、大した事が無さそうだな?」
『さすがの貴様でも…あの方には敵うまい…』
「そうか! 情報も聞けたし、もう用はないな!」
俺は聖剣を取り出してから、嵬鬼にを滅多切りにして葬った。
すると嵬鬼の体から無数の白い物が空に向かって飛んで行った。
「今の白いのは?」
「恐らく奴が喰った魂だろう。 これで元の体に戻って行ったはずだ。」
「では…生徒達は助かったのでしょうか?」
「全員かどうかは分かりませんが…確認して下さい。」
俺は校長の獅子神にそう伝えると、獅子神は校舎に向かって走って行った。
そして各教師達に指示をして、様子がおかしかった生徒達を全て確認したのだった。
どうやら全員無事だったみたいで、問題は無いみたいだった。
唯一…嵬鬼に襲われた記憶がないかが心配だったが、まぁ夢でも見たと思って放っておいた。
「それにしても…俺達の住んでいる風郷杜市に奴の親玉がいるのか…反応は無かったけどな?」
「自分の反応にも無かったし…身を隠すのが上手い奴とか?」
「もっと詳しい情報を引き出してから殺せば良かった。」
「いや…どうせあれ以上は喋らないと思うぞ。 あれで正解だった気がするが…」
俺と悠斗は、獅子神に挨拶をしてから転移魔法で邸に戻った。
俺は悠斗に真美を呼び出して貰ってから、もう一度地図を広げてから索敵魔法を展開した。
だが、相変わらずといって良いほどに…強い反応は無かった。
「力が抑えられるタイプなのかな?」
「いや、それなら何かしらの反応がある筈だが? 考え付くとしたら…人間だったとかな。」
「妖魔王がか?」
「奴の姿を見て、それに近い姿を想像していたが…あれだけ図体のデカい奴の親玉がそれ以上と考えると、索敵に引っ掛からない訳がない。 そう考えると、嵬鬼は誰かから召喚されたのではないかと考えるのが妥当だと思ったんだ。 俺達以外に異世界召喚を経験した者とかな。」
「あんな現象がそうそう起きるかな?」
「どうだろうな? 俺らが呼び出されたくらいだから、他にいてもおかしくはないが…」
妖魔王も嵬鬼も日本古来の伝記に出て来そうな魔物だった。
あまり考え難いが…異世界召喚で得た力か、もしくは霊能力がやたら高い奴が召喚したかだ。
「仮に人間だとして…何故そんな事を?」
「大きな力を持っている奴は、大体悪用したがるもんだよ。 漫画や映画の悪党も似たような行動を起こすだろ?」
「あぁ…確かにな。 なら、そいつの目的も?」
「くだらない力を確認する為に獅堂学園で実験をしたか、他にも何か目的があるのかは本人でないと解らんが…」
「どちらにしても許せないな!」
妖魔王とは一体どんな奴なのか?
何の目的があるのだろうか?
~~~~~?~~~~~
「まさか…嵬鬼がやられるとは⁉ これは計画を早く進めないとな…もうすぐだよ! もうすぐ…君達はボクのモノになれるよ! 待っててね、セルリアたん、ルナリアたん!」
本当に…どんな奴なんだろうか?
そして奴が狙う、セルリアとルナリアは⁉
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