きょうだい児小説一覧

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「自分の人生なんていらない。家族が笑ってくれるなら」
渡辺未咲(わたなべ みさき)高校三年生。父と双子の姉との三人暮らし。
姉は重度知的障害を抱え、知能は三歳程度。物心着く頃から姉中心の生活に身を置き、母を小学五年生で亡くしてからは仕事で忙しい父の代わりに家事と姉の介助を担う。
高校卒業後はアルバイトと姉の世話をすると決め、教師より自分の人生を生きるようにと助言を受けるも考えを改めることはなかった。
そんな高校三年生の終業式、姉が居なくなってしまう。衝動性が強い姉は交通事故や水難事故に遭う危険があり、一刻を争う事態となる。
それをキッカケに出会ったのは高校のクラスメイトである、五十嵐健太(いがらし けんた)。無口で無愛想、たまに出る言葉が毒舌でありクラスより浮いた存在だった。
しかし男性が苦手な姉は健太と親しげに話しており、健太の提案から夏休み三人で出掛けることになる。
健太は未咲と姉に変わらず無愛想だが時折優しく、未咲の我慢してきた気持ちを理解してくれそんな健太に未咲は好意を抱く。
だが未来がある健太と未来がない自分との差を自覚して苦しんでいく。
幼少期より抑えてきた感情、求められている役割、諦めた自分の人生。
誰かの為に生きてきた未咲が健太と出会ったことにより、このままの人生で良いかを悩み。健太が心を閉ざしてしまった理由を知り、誰かの為に生きるということはどうゆうことなのかを直面していく。
表紙はACイラスト様です。
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文字数 104,041
最終更新日 2025.07.16
登録日 2025.06.08
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