スローバーンロマンス 小説一覧
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聞いてない。
花の公国フォスカリーネで外交補佐官を務めるリゼルシェが、叔父である公爵から突きつけられたのは、北の軍事大国クレスヴァイドの軍人貴族との婚約書だった。しかも本人の署名がない。勝手に決められた婚約、勝手に差し出された人生。
相手の名はディルク・ドランハルト。灰色の瞳には感情がなく、口数は極端に少なく、鉱物みたいな男——のはずだった。
婚約の法的な不備を暴いて破談に持ち込む。それだけのつもりで、母を殺した国へ自ら乗り込んだ。だが北の冬は長い。雪に閉ざされた屋敷の中で、リゼルシェは気づいてしまう。この男の無言の行動には、言葉にできない何かが滲んでいることに。
外套を黙ってかけられる。食事の量をさりげなく気にされる。そしてこの国では、家族にしか許されないはずの「名前」で呼ばれる——。
外交官としてその意味を知っている。知っているのに、自分に向けられているとは認められない。認めたら、引き返せなくなるから。
破談の証拠を追う知略戦。軍部の暗躍に巻き込まれる政治劇。異文化のぶつかり合いから生まれる笑い。そして、互いの孤独に触れてしまった二人が選ぶ答え。
「自分の名前で生きる」とは、何を引き受けることなのか。
署名のない婚約書から始まる、じれったくて痛くて、でもどうしようもなく惹かれていく恋の話。
文字数 101,162
最終更新日 2026.04.10
登録日 2026.04.06
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破滅の淵に立たされた世界で、コル・ヴァエルロスは救済と破滅の狭間で彷徨っている。かつて混沌の使者として恐れられた彼が、ついに復活した。その力はかろうじて抑えられ、その過去は血と謎に包まれていた。しかし、彼の内には、もはや無視できない何か、より暗い力が渦巻いていた。
リサ・エヴァーハートは、コルが破滅の中心に立つという恐ろしい未来の幻影に悩まされながら人生を送ってきた。運命と、コルへの高まる想いの間で引き裂かれ、彼女は運命に抗うか、それとも受け入れるかを決断しなければならない。たとえ、救うと誓った者を裏切ることになっても。
古の敵が蘇り、呪われた者たちが目覚める中、コルの過去が彼を追い詰める。長らく行方不明だった兄弟たちが影から姿を現し、コルが怪物と化したと信じる者を止めようと決意する。しかし真の敵は、視界のすぐ向こうに潜んでいる。どんな予言も予言しなかった、はるかに危険な存在だ。
刻一刻と時間が迫る中、コルは真実と向き合わなければならない。彼はこの壊れた世界の救世主なのか…それとも究極の破壊者なのか?
最後の戦いが訪れた時、彼は闇に立ち向かうのか?それとも闇に堕ちてしまうのか?
彼の魂をめぐる戦いが始まった。
『破滅の王』は、壮大な戦い、心に焼き付く予言、そして力と救済の葛藤に満ちた、手に汗握るダークファンタジーだ。
文字数 4,060
最終更新日 2025.04.27
登録日 2025.04.27
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