沈黙の文化小説一覧

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小説検索AIアシスタントβ

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【無宗教って、なんだ?】 ――ある日本人の宗教観にまつわる独り言 気づけば毎年、神社に初詣に行っている。 おみくじを引き、賽銭を入れ、願いごとをして帰る。 でも俺は、ずっと「無宗教です」って答えてきた。 ……あれ? それって、矛盾してないか? 誰かに「じゃあ何を信じてるの?」と聞かれたら、たぶん言葉に詰まる。 「別に何も」か、「なんとなく神様はいるんじゃない?」くらい。 でもそれを“信仰”と呼べるのかどうか、正直自分でもよく分からない。 日本人って、こういう矛盾をたくさん抱えてる気がする。 宗教行事には積極的なのに、宗教を語ると途端に空気が凍る。 神社で祈って、仏式で葬式して、キリスト教で結婚式やって、でも「無宗教です」って言う。 なんなんだろうね、これ。 いや、分からなくもない。 オウムの事件だってあった。 最近も、新興宗教が政界と繋がってたとかで騒ぎになった。 そういうのを見るたびに、「宗教ってやっぱ怖いな」とか「信じてる人って危ないかも」とか、つい思ってしまう。 信仰って、本来は個人の自由で、もっと静かで深いもののはずなのに。 でもそれ以上に気になるのは、“語らない文化”だ。 宗教だけじゃない。金の話、政治の話、ぜんぶそう。 選挙に行ってる人も、何に投票したかなんてほとんど話さない。 株をやってる人も、儲けてるかどうかは口を閉ざす。 結局、日本って「目立たないことが正義」で、「みんなと一緒」が最優先される社会なんだろう。 だからこそ、自分の考えを言わずに、“なんとなく”多数派に合わせる。 でもその多数派が何を考えてるか、実は誰も分かってないという。 初詣には行くけど無宗教。 信仰はないけど神頼み。 思ってることはあるけど言わない。 ……なんか、全部“空気”でできてる気がしてくる。 たぶん、俺は怒ってるわけでもなく、何かを変えたいわけでもない。 ただ、「それって本当に自分の考えか?」って問いが、最近ずっと頭から離れないだけ。 別に答えが欲しいわけじゃない。 こうして言葉にしておきたかったんだ。 俺は、こういう風に感じてたって。
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小説 203,525 位 / 203,525件 エッセイ・ノンフィクション 8,599 位 / 8,599件
文字数 5,013 最終更新日 2025.05.29 登録日 2025.05.29
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