ホラー 和ホラー 小説一覧
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1
浸食~呪言古書店綺譚~
黴臭く、薄暗い古書店の奥。
そこに僕は棲息している。
髪を切ったのはもういつのことか。
一年前か、五年前か、――それとも、もっと前か。
着物から伸びる手足は恐ろしく白い。
それほどまでにもう、日の光には当たっていなかった。
僕はここで、稀に来る変わった客の相手をしながら過ごしている。
客は人間とは限らない。
ただし、誰もが〝本〟を売りに来る。
そう、曰くありげな本を――。
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文字数 36,431
最終更新日 2024.02.10
登録日 2023.09.05
2
鵺
『鵺』
見知らぬ和室に縄で縛られていた。
延々と開き続ける襖。門をよじ登って外へ出ても、いつの間にか戻っている。
誰が何のために私をここへ連れてきたのか。
なんという大きさだ。あんな生き物は見たことがない。
頭には角のようなものが見える。何メートルもありそうな歪んだ角。胴体の部分は大きく、どこまでが体かも分からない。
這いずるように動いているのか、ゆっくりとそれは進んでいる。濡れた表面なのか、時折ぐちょぐちょとぬめるような音がする。一体どういう生き物なのか、一通り見ても分からなかった。
──まるで鵺のよう。確か妖怪だったはずだ。別の動物の部位が混ざり合った化け物と聞いたことがある。(本文)
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文字数 11,019
最終更新日 2022.07.14
登録日 2022.07.13
3
北向きの部屋
旦那の転勤にともない、引っ越してきた家。
会社借り上げのその家は築年数こそいっているが、リフォーム済みで広く、一千花は気に入っていた。
しかし生活に慣れていくにつれ、家を見る周囲の人間の目がおかしいのに気づく。
ある日、近所の喫茶店で耳にしたのは、住んでいるのが曰く付きの物件だということだった。
調べれば調べるほど出てくる、この土地の曰く。
しかも噂を証明するかのように一千花は、北向きの部屋で蠢くなにかを目撃してしまう――。
感想数 0
文字数 34,474
最終更新日 2024.08.22
登録日 2024.02.26
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