ファンタジー 巨大迷宮 小説一覧
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朝八時十三分、会社が迷宮に食べられた ~ゼロポイント配達員は、忘れられた人の物語を届ける~
【登場人物】
真梨恵
通勤途中、勤め先が巨大な改札にのみ込まれる異常事態に遭遇した女性。失敗してもすぐに行動し、人助けによる減点を恐れない。毎朝一部の記憶を失う秘密を抱える。
ウィルリアン
一度覚えたことを忘れない青年。慎重で真梨恵とは正反対だが、助けられた相手へ必ず感謝を伝える。三百年分の記憶と、四十七回の別れを背負っている。
ジャプリン
真梨恵たちを追う監査官。冷徹に見える一方、処分対象者が逃げられる経路を密かに残している。
理琴
未来の経路を記した頁を売る、狡猾な取引人。利益を重視するが、見えない誰かへ犠牲を押しつける仕組みには反発する。
沙弥
人の助けを受け入れ、失敗から学び続ける女性。複雑な規則や記録を読み解き、仲間の選択を支える。
アレクサンダー
巨大地下都市カルネの設計に関わった男。三百年前の判断によって、現在のポイント制度と通勤迷宮を生み出した。
【あらすじ】
午前八時十三分。真梨恵の勤め先が、通勤者の目の前で巨大な改札へ食べられた。
会社へ向かうには、黒い冊子を読んで道を作り、正解のない「無理問答」を突破しなければならない。人を助ければ減点され、ポイントがゼロになった者は人々の記憶から消える――はずだった。
ところが、消えた人々は迷宮の内側で生きていた。公式ポイントは善悪ではなく、命令への服従度を測る数字だったのである。
真梨恵は、忘れられた人が残す香を集め、正反対の相棒ウィルリアンたちと迷宮の奥へ進む。やがて判明するのは、街そのものが三百年前の災害から人類を守る巨大地下移動都市であり、住民の身体は睡眠槽で眠っているという真実だった。
そして真梨恵自身にも、肉体も住所も固有の香も存在しない。
彼女は、忘れられた人々の温もりから作られ、物語を届けるために毎朝初期化されてきた「第零読者」だった。
最終形態の開始まで、残された朝はわずか。真梨恵たちは、上位十パーセント以外を切り捨てる仕組みを止め、点数ではなく「忘れられない温もり」で人々をつなぎ直そうとする。
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文字数 4,537
最終更新日 2026.08.01
登録日 2026.08.01
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