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児童書・童話 連載中 短編
中学時代、三年間ずっとバレー部の補欠だった三船拓海。 身長が伸びれば、体ができれば、きっと出られると思っていたけれど、思い通りにはいかなかった。 真面目だけが取り柄。でも地味で、これといった自信もなく、ただ日々をこなすように卒業を迎えた。 「高校では、何かを変えたい」 そんな漠然とした思いの中で入学した高校で、ひょんなことからラグビー部の見学へと足を運ぶ。誘ってきたのは、中学では一度も運動部に入らなかった肥満体型の友人・鈴木裕也。彼もまた「痩せたいから」という軽い理由でラグビー部への入部を決める。 しかし、ここから二人の道は大きく分かれはじめる。 筋トレと食事指導、毎日の反復練習。努力を重ねるうちに、裕也の身体は目に見えて変わっていく。パワーがつき、動ける体になり、あっという間に存在感を増していった。 一方の拓海は、フォームが崩れ、筋肉もつきにくく、パワーでもスピードでも裕也に追い抜かれていく焦りの日々。 「こんなはずじゃなかった」 変わりたいと思ったのに、変われない自分。 どれだけ努力しても、自分は主役にはなれないのか── だが、部活を続けるうちに、少しずつ「自分の強み」に気づいていく。 誰よりも走れて、誰よりも気づいて、誰よりもカバーできる。 「チーム」の中で、自分がやるべきこと、自分だからこそできることがあると気づけたとき、拓海の姿勢が少しだけ変わった。 3年間の部活動、筋トレ、仲間とのぶつかり合いと支え合い。 全国出場の夢は、最後の最後で届かなかった。 努力した自分たちが、もっとすごい努力をした相手に負ける──そんな現実も、受け入れなければならなかった。 それでも、胸を張って言える。 「変われなかった俺が、ここにいる」 無理に誰かになろうとしなくても、自分のままで、変わらなくても、やってきたことは全部、自分の力になっていた。 筋肉は裏切らない。 努力も、すぐに結果は出ないかもしれないけど、絶対に自分を支えてくれる。 これは、筋トレとラグビーを通して自信を手に入れた、一人の“地味な少年”の、キラキラしすぎない、だけど汗臭くて確かな青春の物語。
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小説 212,326 位 / 212,326件 児童書・童話 4,027 位 / 4,027件
文字数 20,378 最終更新日 2025.06.30 登録日 2025.06.28
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児童書・童話 完結 短編
ぼくたちは、ただの地味な卓球部だった。 だけど――あの夏、ピンポンの音の向こう側で、心が動き出した。 ⸻ 中学2年生のタカヤは、男子卓球部に所属している。 黙々と壁打ちに取り組む姿勢は真剣そのもの。だけど、周囲からは「ちょっと浮いてる」と思われがち。仲間との距離を感じながらも、タカヤは卓球にまっすぐ向き合っていた。 ある日、女子卓球部の主将・ヒロミが男子部の部室を訪ねてくる。彼女の目的は――エキシビジョンマッチの申し込みだった。強豪と名高い女子部に対し、男子部員たちは「女子なんて」と笑って受けて立つが、試合結果は散々。タカヤだけがヒロミに辛くも勝利するが、他のメンバーは完敗してしまう。 その日を境に、男子卓球部の空気が変わり始める。 「強くなりたい」「せめて、女子とまともに勝負できるように」――。 ふざけあっていた仲間たちが、自分から汗を流し始めたのだ。 タカヤは初めて、仲間と「本気」を共有する喜びを知る。 そしてもうひとつ、胸の奥に芽生えた気持ち――それは、ヒロミという存在への、言葉にならない憧れだった。 やがて、物語の大きな転機となる夏合宿がやってくる。もともと女子卓球部が計画していた合宿に、男子部も参加できることに。寝食を共にし、同じ汗を流しながら、男子と女子の距離が少しずつ近づいていく。 夜の花火大会でのドキドキ。洗面所でのばったり遭遇。 早朝のランニングで、ヒロミと偶然二人きりになったあの空気。 “恋”とは違うけど、“好き”かもしれない。そんな揺れ動く気持ちが交差する中、タカヤとヒロミはぶつかりながらも、少しずつ心を通わせていく。 合宿のラストには、女子卓球部との再戦が行われる。 仲間と共に練習してきた成果を胸に、男子部はリベンジに挑む。結果は――またしてもヒロミに一歩届かず、惜敗。 でもそこには、かつてのような悔しさはなかった。 互いに認め合い、尊敬し合えるようになった今、それぞれがまぶしいほどに輝いていた。 そして迎えた地区大会。 男子卓球部は見事に優勝を果たす。 「地味だと思っていた卓球が、こんなに熱いなんて」 タカヤたちの目に映る世界は、もう以前とは違っていた。 夏の終わり、ヒロミとすれ違った瞬間、彼女がふとつぶやく。 「――あんた、ちょっとかっこよくなったね」 ほんのひと言に、胸が跳ねた。 ラケットを握ったまま、タカヤは小さく笑った。 ⸻ 友情、悔しさ、仲間との絆―― そして、ほんの少しの、ときめき。 地味だなんて、もう誰にも言わせない。 これは、汗とラリーの向こう側に咲いた、青春の物語。
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小説 212,326 位 / 212,326件 児童書・童話 4,027 位 / 4,027件
文字数 11,433 最終更新日 2025.06.21 登録日 2025.06.21
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