ライト文芸 演劇部小説一覧
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あたしの夢はアイドルになること。けれど、その夢は敢えなく破れた。
そんなあたしの前に、夢を諦める原因となったオーディションで優勝した女、くろゆりが現れた。優勝の栄冠を放り出すみたいに辞退したくろゆりは「私と一緒にアイドルになろうよ」と常軌を逸した提案を投げ掛けてきた。
執拗につきまとわれ気持ちをかき乱されて、あたしの日常は脆くも崩れ去ってしまう。嫌で嫌で仕方ないはずなのに、それでも気になって仕方ないくろゆり。
視線が怖くて声が出せなくなるあたしは、半ば無理やり演劇部の主役を任され、くろゆりから演技指導と視線に慣れるための手助けを受ける。そんなくろゆりには、知りたくなかった、けれど出来ればもっと早く知りたかった秘密があった。
日本中の話題をさらい注目されたくろゆりの一途な想いに、あたしの心はどこまでも惨めに汚れていく。
――叶わなかった、叶うはずのなかった夢を、諦めさせてもらえないなんて、これ以上の地獄をあたしは知らない。
文字数 157,505
最終更新日 2023.05.21
登録日 2023.04.16
高校二年生の杏奈と悠太は幼なじみで親友だが、最近お互いに恋愛感情を抱き始めている。しかし、どちらも相手に気づかれないように隠している。ある日、学校で行われる文化祭で二人は演劇部の劇に出演することになり、恋人役を演じることになる。二人は本番まで練習を重ねるが、その過程で距離が近づくと同時に気まずさも増していく。果たして二人は本当の恋人になれるのか?
文字数 3,509
最終更新日 2023.03.20
登録日 2023.03.20
海辺の町の高校に通う坂本宗一郎は、海を見下ろす高台にある一軒家で暮らしている。
部活動が終わり、いつものように自宅へと続く「月見坂」を上って帰宅する途中、道中で出会う猫たちの様子がおかしいことに気づいた。そこには、多くの猫たちに囲まれ、うずくまる一匹の灰色の猫の姿があった。
文字数 5,958
最終更新日 2021.02.27
登録日 2021.02.27
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