ライト文芸 おっさん主人公小説一覧
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プロ棋士の卓(すぐる)は大敗した。
――もう昔のように勝てない。四十歳手前になって、そのことに気づく。
生活のために、これからどこに転職すればいいのか途方に暮れる卓。
家では、妻と娘に無視され、家庭崩壊状態。卓はもう泡になって消えたいと思っていた。
ある日、娘が女友達・愛華(まなか)を連れて家でゲームを始める。
約束していたもう一人の友人が参加できなくなり、半狂乱になる娘。
愛華の提案で代わりに卓が参加することに。
ゲームの試合に嫌々参加すると、愛華が急に卓の指を取り
「ここのL、Rで守衛の選手を交代できます」と顔を近づける。
卓は高校時代に戻ったかのように錯覚するのだった――
棋士として培われた頭脳を活かして、サッカーゲームで鉄壁の守備を展開する卓
――卓にはプロゲーマーとしての素質があった
※カクヨム、小説家になろうで投稿した内容を一部改稿しております
文字数 54,470
最終更新日 2023.04.13
登録日 2023.04.01
ここは帝国海軍が誇る重巡洋艦「古鷹」のとある一室。
そして現在、ここでは主計科の長たる主計少佐が人生最大級の危機を迎えようとしていた。
すわ、緊急事態か、敵襲か。いいや、違う。「古鷹」主計長にとって目下最大の敵とは即ち──来週の、献立。
時は昭和初期。世界情勢が徐々に悪化していく中で、軍艦勤務の者も日に日に緊張感が高まっていた。
そんな海の男のご飯事情を支えているのが、軍艦の衣糧を担当する主計科所属の将兵たちだ。それはここ、重巡「古鷹」も例外ではない。
「主計看護が兵隊ならば、蝶々も蜻蛉も鳥の内」
などという嘲笑にもめげず、自分たちがいなければみんなの仕事が回らないという矜持を胸に、今日も主計科は独楽鼠のように駆け回る。
──これはそんな主計科の長として日々奮闘する、主計少佐のお話。
※時と場合によっては飯テロに分類される話ですので注意してください
※主計科とは経理を担当している部署です
※この物語は実在する帝国海軍の重巡「古鷹」とも史実の人物とも一切関係の無い話です。
※作中に登場する旧海軍に関するうんちく話についても「ふーん」程度に聞き流してください。
※ライト文芸大賞に出しています
参考資料
『海の男の艦隊料理─「海軍主計兵調理術教科書」復刻─』
『写真で見る海軍糧食史』
『海軍カレー伝説』
『海軍と酒』
『日本海軍がよくわかる辞典』
『海軍よもやま物語』
『物価の文化史辞典』
文字数 221,543
最終更新日 2020.06.19
登録日 2020.04.18
幼い頃から天体に興味を示していた少年がそのまま大人になり、自身で発見した星に若くして亡くなった妻の名前を付ける夢を持って日夜天体観測に勤しむ中年男性のお話。
地方の天文科学館の副館長を務める松井輝男四十五歳、公私ともに天体に密着した生活を送る中、亡き妻と瓜二つの女性と出逢った事で微かな変化が生まれ……。
Copyright(C)2018-谷内朋
文字数 31,898
最終更新日 2019.04.26
登録日 2019.03.16
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