触れられた記憶 小説一覧

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わたしのなかにいる他人

そのよる、 わたしのなかには だれかがいた。 名前はなかった。 ふれたのかさえ わからない。 ただ、 からだが あたたかさを おぼえている。 そのひとは わたしだったのか、 それとも―― いまも わたしのなかに のこっている誰か。 語られなかった記憶と、 名をもたないぬくもりが、 ことばの外で ゆっくりと息をしている。
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