断章形式 小説一覧
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3件
1
賢者の石 ― 名付けられなかった勇気
この物語に、魔法や戦いは登場しません。
名を呼ばれなかった誰かが、
世界とのあいだにある“言葉にならない感覚”に、そっと触れていきます。
語られなかった記憶、
届かなかった声、
そして、ほんのわずかな沈黙のゆらぎ。
それらが連なった断章のなかで、
存在のかたちが少しずつ、静かに変わっていきます。
もし一つでも、あなたのなかに沈む音があれば──
その響きが、この作品のすべてです。
※本作は『ハリー・ポッター』シリーズとは一切関係ありません。
タイトルは象徴的に用いられており、まったく別の物語です。
感想数 0
文字数 1,315
最終更新日 2025.06.13
登録日 2025.06.13
2
わたしのなかにいる他人
そのよる、
わたしのなかには だれかがいた。
名前はなかった。
ふれたのかさえ わからない。
ただ、
からだが あたたかさを おぼえている。
そのひとは わたしだったのか、
それとも――
いまも わたしのなかに のこっている誰か。
語られなかった記憶と、
名をもたないぬくもりが、
ことばの外で ゆっくりと息をしている。
感想数 0
文字数 2,016
最終更新日 2025.06.14
登録日 2025.06.14
3
まだ名前のない輪郭で ― バイオレンス編【連作断章】
ねぇ、あなたは、
ふれなかった温度のことを、覚えてる?
声をかける前に、言葉が失われて、
目を合わせる前に、まなざしがかすれていって、
名を呼ぶ前に、輪郭があとずさっていた。
なにひとつ壊していないのに、
なにも起きなかった午後だけが、
なぜか、いちばん深く沈んでいる。
——これは、暴力の話じゃない。
でもきっと、暴力よりも静かに痛む何かの話。
触れずに、削れていくわたしたちの
「まだ名前のない輪郭」へ。
感想数 0
文字数 5,174
最終更新日 2025.06.16
登録日 2025.06.16
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