高校1年の春、彼女をひと目見て恋に落ちた僕は、名前も名乗らず、気持ちを手紙に託した。
それから10年、会えなくなっても、手紙だけは送り続けた。
返事がなくても、ただ伝えたくて。
けれど本当は——
彼女は最初から、すべてを知っていた。
すれ違う想い、黙ったままの恋、心の支えとなった言葉。
長い年月を経て、ようやく交わされた一通の“返事”が、ふたりの時間を静かに動かし始める。
これは、たったひとつの想いが、言葉として届くまでの物語。
そして、“ふたりで”言葉を紡いでいく日々の始まり。
文字数 35,886
最終更新日 2025.11.08
登録日 2025.09.28