周りはヒロインの味方 小説一覧
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「亡き妻を忘れられないから、君を愛することはない」と言った辺境伯様が、なぜか私を手放してくれません
「私は、亡くなった妻を忘れられない。君を愛することはないだろう」
そう告げたのは、妻を亡くしてまだ半年も経っていない辺境伯ヴィンセントだった。
王太子との婚約を突然破棄され、妻を亡くしたばかりの辺境伯の元へ嫁ぐこととなったリリー。
しかし、ヴィンセントが再婚を承諾したのは、愛する亡き妻クラリスの亡骸を王家に人質に取られたからだった。
そんな事情を知ったリリーは、彼を責めることなく婚姻を受け入れる。
「愛していただかなくても構いません。妻として、できることをさせてください」
ヴィンセントもまた、リリーを愛することはできないと告げながら、妻としての尊厳を守ることを約束する。
───愛のない結婚。
そう思っていた。
けれど、リリーの献身と優しさに触れるうち、冷たかったヴィンセントの心は少しずつ変わっていく。
体調を気遣い、帰りを待ち、何気ないことで喜ばせようとする。
不器用ながらも自分を大切にしてくれるヴィンセントに、リリーもまた惹かれていく。
けれど、二人が互いの想いを認められないまま時が過ぎたある日――。
二人の前に、亡き妻クラリスと瓜二つの女性が現れる。
亡き妻を愛し続ける男と、愛されることを諦めた女。
愛のないはずだった結婚が、やがて二人自身の意思で選んだ愛へと変わっていく――。
文字数 8,355
最終更新日 2026.08.24
登録日 2026.08.24
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