田柄を盗む 小説一覧

1件
1

向陽草は黄金の花を咲かせ、七年後、国を枯らした~箱の底の古文書は、続きを読まないと危険です~

婚約を破棄された公爵家の私は、市場で古い木箱を買った。箱の二重底から出てきたのは、見たことのない種と、古代語で書かれた書きつけ。 図書館で辞書を引きながら訳し進めるうちに、それが燃料になる油の採れる植物、向陽草の栽培記録だとわかる。熱心に解読する私を認めてくれたのは、隣国から来たエリオットだった。 けれど、訳文を読んだ侍女の報告で、母が古文書を持ち出した。翌朝の新聞には、妹ルーシーの手柄として大きく載っていた。 「家の中の手柄を、誰のものだと争ってどうする」 父にそう言われた私は、家名を返して隣国へ旅立つ。訳文を最後まで書かなかったことは、誰にも話さなかった。 黄金の花で国は潤ったが……七年後…… 他のサイトにも投稿しております。
1件