「Bitternectar」の検索結果

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ファンタジー 連載中 短編 R15
会社帰りの夜、男は自室のソファで奇妙な鈴の音を聞いた。 子どもの頃、ふざけて鳴らしたはずの音。 「閉じる門の音」と呼んだ、あの鈴の音。 ソファの下から現れた女の頭。 笑っているように細められた目。 生きた人間には作れないほど裂けた口と、汚れた歯の列。 次に目を覚ましたとき、彼は他人の身体の中にいた。 名はアスゴルド・トリトール。 場所は、聖山を戴く大陸モリアハ。 その身体には、すでに傷があった。 罪があった。 名前があった。 そして、本人の知らない運命があった。 獣人、堕ちた騎士、仮面の監視者、心を読む魔女。 神、血族、異種族、戦争、信仰、呪い。 この大陸では、誰も無傷ではいられない。 これは、異世界に選ばれた英雄譚ではない。 他人の身体で目覚めた男が、聖山の影に呑まれた大陸を生き延びる物語である。
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小説 6,396 位 / 227,081件 ファンタジー 1,110 位 / 52,795件
文字数 48,664 最終更新日 2026.07.18 登録日 2026.07.06
ファンタジー 連載中 短編
守護官X-173、勤続六百年。 任務は、担当の人間を定められた寿命まで生かしておくこと。 その担当——マクシムは、この八日間で二十九回死んだ。 広告看板、シャワーカーテン、胸焼け薬、救急車(なお、患者は助かった)。 時間を巻き戻してはやり直す毎日に、ある朝、一枚の通知が届く。 『対象者:マクシム・コヴァリョフ 執行時刻:09:17 死因:利用可能なものなら何でも』 金持ちが金で寿命を買い足し、その身代わりに俺の担当が選ばれた——書類一枚で。 守護者庁の最重要規則、『被保護者との直接接触を禁ず』。 落下するエアコンを前に、六百年で初めて、俺はそれを破った。 結果。 運命は縫い合わされ、不死は没収され、俺は解雇された。 かくして元守護天使は、二十九回死んだ男の部屋のソファに住み着くことになる。 奴の寿命まで、あと六十年。 天国に神はいない。 あるのは、ハンコ待ちの書類だけだ。
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文字数 10,681 最終更新日 2026.07.14 登録日 2026.07.11
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