若き同心「春崎真之介」は、剣を抜かないことで周りから腰抜けと思われ、考えが甘い、頭に花が咲いていると春崎ではなく『花咲き』と呼ばれ揶揄されていた。一方、真之介と幼馴染の少女「お妙」は腕の立つ岡っ引きであった亡き父の敵を討とうと心に誓っていた。お妙は、父を殺した下手人を捕らえると約束してくれた真之介を信じていたが、花咲きと揶揄される彼にいら立ちを隠せずケンカ別れをして疎遠になってしまっていた。二人の距離はお妙がとある殺人の目撃者になったことから急速に縮まっていく。
文字数 25,581
最終更新日 2024.05.30
登録日 2024.05.29