出水克幸

出水克幸

2
ファンタジー 連載中 長編
王都冒険者ギルドで十九年間、「忘れ物係」として働いてきたロイド・アーヴェル、三十五歳。 彼が持つのは、物に触れると本当の返却先が分かるだけの地味スキル《返却》。 財布。冒険者証。形見の剣。子供のお守り。 誰かがなくした物を、誰かのもとへ返す。 そんな地味な仕事を十九年間続けてきた。 だが新しいギルド長から、 「忘れ物を返しても一銭にもならない」 と部署ごと廃止され、ロイドはあっさりクビになってしまう。 王都を離れたロイドは、辺境の街で小さな《返却屋》を開くことにした。 なくした木剣を探す少年。 亡き夫の指輪を探す老婆。 持ち主の分からない冒険者の遺品。 《返却》を使って一つずつ持ち主へ返しているうち、いつしか店には様々な人と「忘れ物」が集まり始める。 一方、ロイドを追い出した王都のギルドでは、遺品の取り違え、証拠品の紛失、預かり品を巡る争いが次々発生。 どうやら十九年間誰にも評価されなかった仕事は、誰でもできる仕事ではなかったらしい。 そんなある日。 ロイドは街道で、記憶を失った銀髪の女剣士を拾う。 彼女が持っていた古い長剣に、いつものように《返却》を使った。 ところが。 《返却先:存在しません》 十九年間、一度も見たことのない表示だった。 なぜ彼女の剣だけ、持ち主が「存在しない」のか。 小さな落とし物を返すだけだったおっさんの店は、やがてこの国から失われた人々の名前と、百年以上隠されてきた秘密へつながっていく。 これは、誰にも評価されなかった忘れ物係が、なくした物を返し、忘れられた人を返し、最後には奪われた人生まで取り戻していく物語。
24h.ポイント 278pt
小説 5,353 位 / 229,187件 ファンタジー 886 位 / 53,411件
文字数 5,919 最終更新日 2026.08.15 登録日 2026.08.15
SF 連載中 長編
空が縦に割れた日、世界は"ルール"に殺されはじめた。 重力を、距離を、音を、熱を、生と死を——法則そのものを書き換える怪物【律獣】。通常兵器は一発も通らない。人類に残されたのは、時間の断層から掘り出された正体不明の巨大人型兵器【抗神機】だけだった。 天城カナタ、十七歳。整備班。パイロットですらない。 目の前で整備長を失ったその日、未登録の機体【第零抗神機・アンサード】が、なぜか彼を選んだ。 そして——人類は滅びた。 世界の終わりに、神が現れて問う。 「終了を受諾しますか?」 ……ふざけるな。 NOと答えた瞬間、時間は巻き戻る。 だがこのやり直しには罠があった。神へ至る【終端杭】を折るたび、戻れる地点は前へ進む。百八十日前、百二十日前、八十日前——勝てば勝つほど、やり直せる時間が減っていく。 救えず、泣いて、何度でも心が折れて。 それでもこの男は、毎回おなじことを言う。 「まだ終わってない」 絶望と再起の巨大ロボットSF
24h.ポイント 0pt
小説 22,287 位 / 22,287件 SF 1,192 位 / 1,192件
登録日 2026.08.14
2