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飼い猫マオは、御主人様尾崎亜理子の孤独死をきっかけに、動物保護センターに送られ処分された。
しかし死んだマオの魂は奇妙な白い雲の上のような所に、一緒に死んだ子猫と共に連れて行かれた。
そこで女神のような女から真実を聞く。
尾崎亜理子は別世界では、名をアリス・リグバーンという勇者であったことを。
『ヘルメース』と呼ばれ、世界を恐怖に陥れた者を封印には成功したものの、自身も死に、魂には人々に嫌われる呪いを刻まれたことを。
それが故に『異世界転生』を繰り返し、ヘルメースの手から逃れ続けていた真実を知った。
だが、その権利を譲ったことで、通常の『転生輪廻』の流れに乗らなければならなかった。
いわば例え勇者であっても普通の人間として生まれ変わり、呪いから元の世界へ引き寄せられ、『人間』の仲間は得られないという現実が待っている。
これを聞き、マオは立ち上がった。
その世界で獣人として生まれ、今度こそ御主人様尾崎亜理子を守ると決意した。
飼い猫だったマオの御主人様を守るための戦いが、異世界で始まる。
文字数 23,887
最終更新日 2025.10.29
登録日 2025.10.27
越後三条藩で祐筆を務める若山三木乃助は主君稲垣重綱から、ある書物の筆写を命じられた。
後に『甲陽軍鑑』と名付けられ、江戸時代には講談の多くに採用され、多くの民を楽しませることとなった書物、その原書二十三冊である。
この日から三木乃助の人生は狂い始めた。
元が大の軍学好き、関ヶ原合戦という天下争乱の戦いが終わり、事実上では平和となった世の中で捨てなければならなかった『軍師』という夢への憧れを思い出してしまったのだ。
さりとて戦いの無い世の中、もう『軍師』など誰も必要としない。
だが、この原書を上手く使えば軍学者にはなれる!
こうして順風満帆な日々を捨て、多くの人を巻き込み、時には利用され時には利用する、越後流軍学者であり架空の系譜の持ち主『宇佐美勝興』としての辻褄合わせの嘘八百な人生が始まる。
文字数 42,173
最終更新日 2025.06.14
登録日 2025.05.11
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