アリス

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よろしくにゃ☆
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異世界ケルミナにクレイドル王国と言う国在り。 即位して僅か数年で小国だった辺境の国を“大国”へと押し上げた。 その国の女王の名は──ベアトリーチェ・ベルベット・ディア=クレイドル。 齢23歳の女王は未だ─未婚である。 睡眠と研究が趣味の風変わりな女王の統治と“婿探し”の物語…かもしれない──
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「神様神様~、私あのゲーム好きなのよね~。」 「…それってヘラ○レスの栄光?」 「そう、それ。」 「身体をあれこれ入れ替えて戦えるのが新しいよね、4の」 「あー…あったな、確か。ドラクエとは違った不朽の名作だな」 「もし転生するなら欲しいのは身体を自由に入れ替える異能が欲しい。 …何てゆうか…ロマンじゃん?」 「……。」 「……。」 ……二人──神の不注意で死んだばかりの少女とそんな齢16歳にしてうっかりミスで死んだ原因の張本人「神」が話しているこの場は…市松模様の黒白床の上、黒塗りのソファに腰掛け対面しているこの場所は──<狭間の界>。 世界と世界の狭間──生と死の分岐点…逢う魔ヶ時だとか、黄昏時とか言われる場所。 本来は魂は留まれない場所──だが、『今は』神の不注意による意図しない少女の死なので……このように招いているのだ。 ──今は神が対面に座る少女に対する次の転生先での『要望』を聞いている最中である。 これはそんな『憑依系令嬢』が周囲の人から人へと憑依して憑依したり憑依して問題を解決したり、婚約破棄を物理で解決する物語──なのかもしれない。 『憑依出来る人』を探す旅路の果てに公爵令嬢は幸せを掴むのだろうか?
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バサッ…バサッ…パリーンッ! “何か”が羽ばたく音…ともすれば鳥類の上位種より力強いその羽ばたき。 煌めく白銀の鱗、爬虫類が如き雄々しく立派で巨大な体躯──蒼銀色の蛇のように吊り上がった瞳。 ワニのように勇ましい顏…爪も牙も先端に行くほど鋭く尖っている。 …それは古竜と言われる今では伝説にもなった幻棲種。 雄々しく立派な竜の背からヒラリ、と一人の少女がお城のバルコニーに降り立った。 前代未聞な登城の仕方に王妃も王もあんぐりと口をポカーンと開けています。 …まるで少女の家の庭先の池に飼っている鯉が水面にパクパクと酸素を補給しているように間抜け面を晒しています。 王太子も、王子も王女も…それから集まった諸侯も。 皆、呆然と立ち尽くすばかりです。 少女は一言。 「王子──いえ、“勇者様”?あなたを魔王様の贄にするべく不承、この“聖女”が直々に迎えに来て差し上げました。感謝なさい!」 は? なんと、“聖女”は人類──ああ、“あくまでも”この王国限定ですよ?──の敵である「魔王」を“様付け”で不躾な宣言をしました。 …………。 これは第2王子である「勇者」に公爵令嬢である「聖女」が婚約破棄されると幼少期に領地の森で出逢った“古竜”に予言されてからの10年間を山に谷に籠り修行をしてから10年後の16歳の誕生日であり、 婚約披露パーティーに堂々と古竜と共に「勇者、魔王の贄にする」宣言をしに王城へと凱旋を果たした所から始まる──浚われのお姫さ──王子様と公爵令嬢の魔王城へと連行される物語である。
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「エミュリア・フォン・ローエンブルク!貴様との婚約を破棄する!!」 「お好きに」 …これが、王立学園の卒業式後の卒業記念パーティーのホールの真ん中に告げられた言葉だ。 灰色の瞳にキンキラキンと輝く金の髪…細身の体躯に“黙っていれば”カッコいい私の元婚約者…それは本当にありがたい話だ。 ニコッと笑ってなんぞ喚いている王子様──誰だっけ?──を無視して。 ま、いーや。 「んじゃ、さよなら~♪」 そう、卒業記念パーティーからも公爵家からも出奔した…。
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暗がりに目を細める。 白い壁紙に茶色の棚には幾つかのAV… 棚の上にはコンドームが未使用・未開封でケース毎置かれていた。 「……ああ、ラブホか」 ポツリ、と呟いた『私』の目に姿見が一つ。 まっすぐ直毛の黒髪に黒目の少女は無感動に呟いた。 薄型テレビにBlu-ray再生機が接続されている…今は電源を落としているので真っ黒だが。 「…気持ち悪い」 ぬるり、と下腹部を伝う液体──少女の赤と混ざった“ソレ”は──『私』の純潔の証だ。 傍らで眠る男を決して好きではなかった。 付き合っても居ないし、恋人──ましてや夫婦でもなかった。 「…兄さん、どうして…。」 ぽろり、と零れた涙は失望か、諦めか。 …兎に角、この後の『私』の行動はいつも決まっている── 〝自殺〟だ。 『私』はその時はラブホの一室のベランダ(6階)から飛び降りて死んだ。 “次”に目を覚ましたのは──その時の『私』の父親に犯された直後だ。 「嫌…っ、どうして…、今思い出すのよ…っ!」 「○?なんだ、いきなり…?」 「ひっ…!!」 『私』は怯えた声を出した。父と言う男は『私』を組伏せて勝手に熱情をぶつけてきた。 「ぁ、ぁぁ…はっ!ゃ、め…て…っ!」 ぐちゃぐちゃ、ぬちゃぬちゃと卑猥な音が鼓膜を駆け巡る。 上擦った中年の声が洩れる。 「無茶を言うな…お父さん、もう…ぁぁっ!」 「!や─」 どくどく、どくどく…とお腹の奥に吐き出される“父”と言う男の精子。 「はぁはぁはぁっ…。○、○っ!」 ぎゅうっと抱き締める男の腕に力がこもる。 何度も何度も名前を呼ばれ、腹の奥に射精され、組伏せられる…そこはどうやら父の寝室だった。 「…。」 シーツに残る赤と白の跡。…『私』と父の情事の痕。 嫌だ。痛い。辛い。悲しい。…悔しい。 男の力には抗えないのか。 『私』は嬲られるだけなのか…耐えられない…!! 『私』は台所の包丁で腹を刺して──亡くなった。 “次”は叔父、その次は祖父、ストーカー、ヤクザの男…等々。 『私』は男運が無さすぎた。 私が『私』に気付く時は決まって男に嬲られ心を悲鳴を上げ──自害する寸前。“前世”の記憶を思い出す。 そして、今──2115年7月7日。 私は“また”『私』を思い出していた。 レイプされ自殺する寸前に前世を思い出す少女がたった一つの出口を目指す物語。 少女は真実の愛を知る日は来るのだろうか?
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異世界に転移(らち)られた兄妹は開口一番そうのたまった。 「そう言わず、話を聞いてくださいっ!?」 「「やだ、帰る」」 「どうやって…!?」 「ふっ…」 兄──勇者は不適に嗤った。 「なーんか、俺出来るっぽいわ。」 『はっ!?』 シーン、と静まり返った玉座内。 「論より証拠だよっお兄ちゃん♪」 妹──○○は兄の腕に抱きついて、促す。 「──権象(コール)、異界移動(もう、かえるぞ、いもうとよ)」 ブゥン…!! 二人を中心に魔方陣が展開──次の瞬間には玉座の前には二人(・・)の姿だけが居なくなっていた。 「──ッ!!?」(王) 「ば、ばかな…!?」(宰相) 「あり得ない…あんな、ふざけた詠唱で、転移だと…!?」(宮廷魔導師長) 「????」(勇者召喚を行った星巫女) 「ぶくぶく…」(白目を剥いて倒れた文官・58歳) これはそんな望まぬ異世界に拉致された兄妹の脱力ファンタジー。
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ラウラは人魚姫。 …だけど、地上の人間のイメージは清廉潔白で一途な生き物とされている。 「はぁ?どこの誰さ?そんな事言っているの。」 愛した人間に婚約者ができて一人海の泡となって消える──そんな物語や寓話が数多く存在する中で、ラウラは真っ向から地上の人間共に物申す! 「子は春日井、世は情けって言うでしょ?私は沢山の子を産みたいのよ…正直、海の中で居たままじゃ血が濃くなるばかりだわ」 「…えっ!?」 男は驚いて聞き返します。 「だから、私は種のために沢山の男をとっかえひっかえして様々な男の子種を子宮に着床させなくてはならないのよ…!」 …儚げ美人の口からとんでもない発言が飛び出た。 「…聞き間違えか?」 にっこり。 彼女は笑う。 「だから、私と子作りしても良いって言う男を漁りに来たのよ♪」 そして、笑顔でそんな事を言うのだ── これはビッチな人魚姫に振り回される男達と彼女の望む幸せな家族計画の物語である──! 異種族同士の交流物語。
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文字数 9,841 最終更新日 2019.05.16 登録日 2019.02.16
昔々あるところに、1人のお姫様がいました。 お姫様はとても美しく、清らかな心の女の子でした。 優しくて強いお姫様を民衆は大好きでした。 そんな民衆をお姫様もとても大好きでした。 “護りたい”と願い、禁忌に触れました。 禁忌から漏れた“災厄”はあっという間に国中を覆って、人々を化け物に変えてしまいました。 “禁忌”から漏れた“災厄”は魔力に変わり、世界には魔物が溢れました。 “魔物”は人です。 元は人「だった」のです。 禁忌──それは神様より開けてはだめだよ、と言われた“パンドラの箱”を開けてしまったからです。 時待たずして、事態の終息の為にお姫様は剣を手に立ち上がります。 元は人だった魔物(彼ら)をたった一人で魔力へと還す旅にお姫様は旅立ちます。 竜の谷、絶対零度の洞窟、不死者の塔、血塊戦線の古戦場、永久焦土の岩窟、操り人形の館(マリオネットハウス)、狂い咲き姫の花園…と後の世に呼ばれる世界七大迷宮の誕生です。 お姫様は元は人だった魔物の血で全身真っ赤に染めます。 たった一人で立ち向かったお姫様…人々はそんな事を知らず、非難します。 “お前のせいで俺の友人は魔物に目の前で変わってしまった” “私の子供を返して!” “この子は…、魔物じゃないっ!私の子よ…いやっ、やめてぇーーっ!!” “──悪魔、悪魔よ!!” “元はと言えばあんたが──っ、” “あんたの顔は見たくない…出ていってくれ。” 怨嗟の声が、魔物に変わってしまった家族を目の前で殺された者、哀しみに暮れる者、嘆き哀しむ人々の声が…お姫様を苛みます。 …それでも、お姫様は剣を取り振り続けます。 “災厄”を消し去るまで。 ──やがて、お姫様の国中の人々が魔物に変貌し、お姫様はこれを討ちました。 誰も居なくなった国で、お姫様は一人泣きます。 “ああ、私は間違っていたのか──” この言葉を最期にお姫様は最後に自身の喉を掻き切って生き絶えました…。 それから幾星霜──そんな昔話も人々の記憶からも忘れた頃。 “禁忌”は再び現世に“災厄”を降り蒔き始めます─…ああ、人々はどうするのでしょう? “お姫様”は“また”喪うのでしょうか…? これは、そんなお話しなのです。
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金糸の長髪を頭頂部で結んだ凛々しい顔立ちの青目の少女は一人、荒野を往く…その先は本人も知らない。 兎に角、生まれ故郷を出た──安寧を求めて。 すらりと伸びた手足、整った顔立ち、女性らしいしなやかさと鍛え抜かれた騎士としての矜持は国を出るまで──否、国を出てからも変わることはなかった。 「…私に心の安寧はあるのだろうか」 これは仕える主人(あるじ)を得るまでの女騎士の旅路──かもしれない。
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これは──とある地球のもう一つの“地球”の物語。 本来あり得ない──起こしうるどんな事象も<彼女>の前では霞む。 波打つ黄金の髪は腰まで伸ばし、澄んだ水面のように清らかな蒼の瞳、やや幼さを体現した顏…華奢な身体付きにすらりと伸びた手足、声はやや高めのアイドル声優、Li○A似。 とてもよろしい──じゃない。 そんな<彼女>がなぜか地上に降り立った。 「…ふぅ。さ、迷える子羊(ゲーム内の)を救うとしますか!」 彼女の名は─── これは日々天界で雑務に終われる天使(主人公)が下界に長期休暇を取りに行った時の記録である。 人間に紛れて学園に通ったり、ネトゲで1人無双したり、時々人を助けたり…そんなのどかな、どこにでもある休暇のおはなし。 「天使って言うな!」 ──ただ、“天使”と呼ばれる事には全力で否定するのだが。 皆、薄々は分かっているのです。 「ありがとう、天使様!!」 彼女に助けられた彼らは揃って彼女を讃えます。 感謝の言葉を送る度に“天使”であることを全力で否定されるのですが…彼らはめげません。 “彼女”も諦めません。 彼女が“天使”であることは事実なのに──なぜ、そこまで否定するのか? 「旅行に来たのに出先で会社の上司に会ったような気がして全然休めないでしょう?」 と。 …解るような、わからないような…そんな理由で、彼女は今日も長期休暇を満喫するのでした──。
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