孤独な女騎士は一人、暁に燃ゆ。

金糸の長髪を頭頂部で結んだ凛々しい顔立ちの青目の少女は一人、荒野を往く…その先は本人も知らない。

兎に角、生まれ故郷を出た──安寧を求めて。

すらりと伸びた手足、整った顔立ち、女性らしいしなやかさと鍛え抜かれた騎士としての矜持は国を出るまで──否、国を出てからも変わることはなかった。

「…私に心の安寧はあるのだろうか」

これは仕える主人(あるじ)を得るまでの女騎士の旅路──かもしれない。
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