ここからは、実際に2つの質問の使い方を説明しながら、先程のヘコむシチュエーションを例にとって解決方法を見つけていきます。
●質問『何のために?』の使い方
今やるべきことは、何のためにやる必要があるのか?を考えます。
例1の『プレゼンの資料が出来上がらない』の場合は……。
Q.プレゼン資料は何のために作る必要があるのか?
どうですか? どんな答えが考えられますか?
おそらくこの場合は……、
『上司に新しい企画を承認してもらうため』とか
『見込み客に自社のサービスに興味を持ってもらうため』、みたいな答えが見つけられればOKです。
●質問『そのためには?』の使い方
最初の質問の答えが出てきたら、それを実現するため『そのために』
何をする必要があるか?
どんな情報や条件が必要か?
思いつく限り書き出してみます。
例1の『上司に企画を承認してもらう』そのために何が必要か?
上司が知りたいことや、決断するために必要そうなことを考えてみましょう。
例えば……、
企画の目的と内容:いつ・どこで・誰が・なんのために・なにをするのか? をまとめる。
企画のメリットや効果:実施するとどんな効果が期待できるか?
企画にかかる費用:実施するにはどんな費用がどのぐらいかかるのか?
大まかな流れ:実施するまでのスケジュールは大まかにどんな感じか?
このあたりの情報は必要そうですよね。
ここまでわかれば、プレゼン資料に何を書けばいいかすでに明白です。今までと違って、机に向かったらすぐに作業がはかどるので、スピードも倍速で完了です。
同じように例2『営業で商品が売れない』の場合は……。
Q.営業って何のためにするの?
コレはどうでしょう?
『お客さんにあなたのサービスを活用すれば悩みが解決できそうと感じてもらうため』
こんな感じですよね。
例2の『お客さんに問題が解決できそうと感じてもらう』そのためには何が必要か?
相手の悩みが解決できそうと、期待感を持ってもらうためには、どんな条件を満たす必要がありそうでしょう?
・あなたがお客さんの悩みに共感して解っていると感じてもらう
・『この人に任せれば本当に問題が解決できる』と感じてもらう
・自分と気が合うのか感じてもらうための会話のキャッチボール
ここまで答えが出てきても、まだ何をすべきか具体的じゃない場合は更に、『そのためには?』で質問してみます。
すると、これらの条件を満たすためには…
・トークを覚えて話ことじゃなくて相手の話を聞き出すこと
・会う前に、お客さんと似たタイプでの成功事例を調べて話せる準備をする
・お客さんと気が合いそうか、趣味とかプライベートなことも軽く質問してみる
こんなことをすれば、今までよりも確実に成功に近づけることが解ってきます。どうですか?具体的だから迷わず実行できることばかりですよね。
最初はぜんぜん完璧じゃなくて大丈夫
最初は今みたいに具体的な項目が思いつかなくても全然OK。
まずは、自分に2つの質問をすることを習慣付けることが大事。
いろいろな場面でこの習慣を発揮することで、自然と具体的な改善策が見えてくるようになります。
今までは問題や壁に直面した時に『うわぁ、最悪だ。逃げたい。』というマインドだったのに、『解決できそうかどうか、一回考えてみよう』という風に考え方も変わってきます。
そして気づくはずです……。
実は自分って思っていたより、自分って『デキるヤツ』じゃんって!
次回に続く