――やはり、チームの調子がいいと当然、雰囲気は明るくなります。ベンチ内の選手たちもムード作りには重要な戦力となりますね。
髙津 野球人ってすごく単純で、勝ってると嬉しいし、負けてると落ち込んでしまうんです。連敗が続いているときに1点取られてしまうと、「もう負けた」みたいな雰囲気になりがちなんです。まだ試合序盤の3回で0対1なんて、まだまだわからないじゃないですか。でも、なかなか元気が出ないところに、例えば山野辺にしても珠にしても、マルにしても、すごくポジティブで前向きな声を出してくれたりとか、さっき言った丈とヘッドのやり取りだったりとか、暗いムードをちょっと楽にしてくれるんです。スタメンでは出ていないけど、「元気で大きな声」も大事な戦力だと思います。

――宮本選手と言えば、左の代打の切り札として結果を残しているだけじゃなくて、ベンチ内でも大切な役割を担っていたんですね。
髙津 丈は、選手たちの間でも応援団が多いですよ。先輩からもそう、後輩からもそう。丈が出場する場面はそもそも大事な局面が多いけど、それだけじゃなくて、みんなが「ここで1本打ってくれ」って願っていると思いますよ。本当によく練習している姿をみんなは見ているし。ジャイアンツ戦で決勝タイムリーを打った場面がありましたよね。
――8連勝のきっかけとなった7月17日のジャイアンツ戦ですね。2対2の同点で迎えた8回裏、代打で登場した宮本選手はサードへのタイムリー内野安打を放ちました。決していい当たりではなかったけれど、執念で放ったヒットでした。
髙津 そうそう。他の選手たちはみんな「丈さんはいつもバットを振っているな」とか、「丈はまたバッティング練習をやってるよ」ということをみんな見ている、みんな知っているので、あの日の内野安打もそうでしたけど、丈が打つと、自分が打ったかのように喜んでいますよ。あのヒットを見て、つくづく感じましたよ。
――何を感じたのですか?
髙津 何て言うんですかね……、「やっぱり、野球の神様ってちゃんと見ているんだな」って思いましたよ。コツコツと一生懸命、努力している人には、野球の神様がたまにご褒美をくれるのかもしれないですね。丈のヒットを見て、そんなことを感じましたね。試合に負けはしたけど、8月1日のタイガース戦でも、9回に同点打を放ったし、本当に頑張っていると思いますね。