リーグ2制覇達成から、2年連続5位に沈んだ東京ヤクルトスワローズ。怪我人は絶えず、投打ともに大不調にあえぎ、指揮官髙津監督も大いに苦しむこととなった。
今シーズン「捲土重来」というスローガンを掲げた髙津監督は、どんなビジョンでチーム再建を図るのか。本連載では、今年もインタビュアーに長谷川晶一氏を迎え、復活にかける髙津監督のマネジメント術をお届けしていく。
(インタビュアー:長谷川晶一)
――ペナントレース後半戦が始まって2週間が経過しました。前半戦終盤の7月17日からオールスターゲームを挟んで、後半戦開始直後の7月30日までは3年ぶりとなる8連勝を記録。快進撃を続けた要因は何だとお考えですか?
髙津 正直、なぜ8連勝できたのかわかりません。監督としてこの答えはダメかもしれないですが、‶勝ちに不思議な勝ちあり〟です。ただ、いつも言っている目に見えない勢いであったり、雰囲気というのは、当然ですが違うものがありました。少々負けていても何とかなるという雰囲気がありました。接戦に持ち込めた投手陣の活躍も忘れてはいけませんね。先発からみんな良く繋いでゲームを作ってくれました。
――ベンチ内の様子を見ていると、増田珠選手、現在はファームですが山野辺翔選手が、グラウンド上だけではなく、ベンチ内でもムードメーカーとしていい存在感を誇っているように見えました。
髙津 増田も山野辺も、本当によく声を出しますよ。面白いことを言うしね。なんならそこに丈も入れてほしいですけどね。本当に面白いことを言うのは丈なんで。

――宮本丈選手ですか? あんまりそういうタイプには見えないので意外です。
髙津 これがね、ちょっと心を揺さぶられる面白いことを言うんですよ。緊迫した試合中にクスッと笑うこともできないんですけど、(嶋基宏)ヘッドと丈のベンチ内で大声でのやり取りっていうのは面白いですよ(笑)。確かに「元気」に関しては山野辺とか珠とか、マル(丸山和郁)もそうですね。ここ最近はチームとしての結果も出ているのでみんな元気で、明るく、前向きにさせてくれるいい声を出していますよ。でも、本当に面白いのは丈です。
――気になります。その「面白い」というのは、「笑わせよう」として面白いんですか、それとも、ふとした言葉が面白いんですか?
髙津 いや、半分笑かせにいってますね。狙ってます、丈もヘッドも(笑)。なんかね、二人のやり取りがちょっとコントみたいなときもありますよ。お互いにお互いの言葉を拾っていって、掛け合いで笑いを生み出していくみたいな。
――気になりすぎます。どんな掛け合いが展開されているんですか?
髙津 あんまり具体的なことは言えないけど、例えば試合前にミーティングするわけですけれども、その中で言った相手投手に対する対策をちょっとひねって言ったりするんですよ。他にも、日常会話で話題になっていたことをパパッと試合中にアドリブで言ったりするんですけど、それが本当に面白い。具体的に話せないのが残念ですけど(笑)。