――さて、7月最終週の横浜DeNAベイスターズ戦では村上宗隆選手が、8月最初の阪神タイガースでは長岡秀樹選手が、待望の戦列復帰を果たしました。この間、「ヤンスワ」と呼ばれる若手選手たちが懸命に頑張っていました。彼らの出番が減るかもしれませんが、改めてヤンスワたちについての感想を教えてください。
髙津 これはやっぱりプロの世界なので、実力の世界なので、例えば今「ヤンスワ」と呼ばれている選手が5人いるとしたら、レギュラー選手が復帰することで、それが4人になり、3人になっていくわけです。つまり、1人か、2人はスタメンまたは登録から外れていくわけです。ここで外れてしまった選手たちに期待したいのが、「何とかもう一度、スタメンに戻ろう、一軍に戻ろう」と意気込みを持たなければダメでしょうね。「レギュラー選手が復帰したから外れました」「外れたから二軍に行きました」で終わってしまってはダメなんです。だから、むしろ今のこの時期こそ、彼らにとっては大切な時期なのかもしれない。
――本来であればファームで行われるはずだったサバイバル競争が、今シーズンの非常事態の中で、一軍の舞台でチーム内の戦いが繰り広げられていました。結果的に、それはチームにとってはいいことだったのでしょうか?
髙津 ちょっと難しいですね。どう解釈すればいいのか。本来、この競争は一軍でやるべきものではないので。やっぱりファームで、たくさんのライバルがいる中でわずかなチャンスをつかんで一軍に上がって、次のチャンスを待つ。そのチャンスをものにしていく。そういうプロセスの方が健全だし、理想。チームとしての形だと思います。ただ、今年はこれだけ怪我人が出て、本来はじっくり育てたかった選手も一軍に置かなきゃいけない状況になってしまった。それはやっぱり、チームとしてはいい形ではないですね。だけど、結果的に彼らは一軍でいい経験をして、いろいろなことを学んだのは事実。これだけ一軍で経験できるというのは、他球団では絶対にないこと。この経験をぜひ、今後に生かしてほしい。それは強く思います。

――さて、緊急補強として青柳晃洋選手の入団が決まりました。彼の今後の起用法について、期待することについて、最後に教えてください。
髙津 一番最初に可能性があると聞いたときは驚きました。その後、ぜひ獲得して下さいとお願いしました。オールスターの時に少し話したことがある程度ですが、間違いなく大きな戦力となってくれると思います。あれだけやられた青柳なので……。これも縁、この縁を大切にしていきたい。8月を迎え、いよいよペナントレースも佳境に入りました。一つでも上の順位を目指して、目の前の試合に全力を尽くします。引き続き、「応燕」をお願いします!
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