――それでも、就任初年度となる2020年、コロナ禍で大混乱をきたした中で前年に続いて最下位となります。チームとしては2年連続の最下位で、ますますムードは暗くなったのではないですか?
髙津 でもね、監督として現場に立っていると、「そりゃ勝てないよな」と思うことはたくさんあったんです。例えば故障者が続出していたり、投手力に課題があったり、その年はホセ(・オスナ)も(ドミンゴ・)サンタナもいなかったので、外国人があんまり機能しなかったりとか、チーム編成も含めて勝てない要素がたくさんありました。まだ修正していくところ、やらなきゃいけないところがたくさん見つかったので、「逆にこれがクリアできたら全然勝てるんじゃないかな」という思いはありましたね。

――2年連続最下位ではあっても、野村克也氏の言葉を借りれば「負けに不思議の負けなし」だったというわけですね。でも、その翌年にはいきなり日本一になりました。この2021年シーズンは何が、どのようにうまくハマったと思いますか?
髙津 ……僕の考えが、より柔軟になった部分はあるのかなと思いますね。
――1年目はまだ凝り固まっている部分がありましたか?
髙津 というか、僕自身、よくも悪くもちょっと頑固なところがあるので、一つ信じたものはなかなかそこをブレることはないんです。逆に「これはダメだ」と思っちゃうと、ずっと「ダメだ」と思っちゃう。例えばこの年は、リリーフの起用法に関して、それまでの自分の考を覆してでも、選手の健康管理や肩の状態を最優先しました。「そこがチームの勝利に直結する」と思っていたので、今までやったことないこともトライしましたね。今、リリーフを例に挙げましたけど、それは戦術も、選手の起用法も、選手たちへの接し方も、ちょっと変わったかもしれないですね。2020年に比べて。