――監督在任期間は6年に及びました。最近では珍しい長期政権とも言えます。これは、監督の方針や考えを徹底できるというメリットがある一方で、いわゆるマンネリズムに陥ってしまうというデメリットも起こり得ます。この点はどのように感じていましたか?
髙津 僕自身の基本的な考えや、野球のスタイルは変わらなかったと思います。例えば、もしも10年後にもう一度、監督を務めるとしても、ベースとなるのは今の考え方やスタンスだと思います。他の部分で、変化や刺激をもたらそうと考えていました。でも、狙っていたような効果はなかったのかもしれないですね。
――この6年間、いろいろなことがありました。いいときも、悪いときもありました。「髙津臣吾」個人として、さまざまなことを経験し、学んだ期間となったのではないですか?
髙津 それはもう、本当に勉強になりましたね。いい思いもたくさんさせてもらって、毎日歯がゆい思いもたくさんして……。今後の人生において、絶対にプラスになる6年間、その中でもずっと悔しい思いをしていたここ3年間で感じたこと、考えたことは、特に今後に生きてくると思います。
――一軍監督としての6年間で忘れられないのはどの試合でしょうか?
髙津 いっぱいあるけど、2020年に20点取られて負けた試合がありましたよね。
――2020年7月28日、神宮球場で行われた阪神タイガース戦、先発のガブリエル・イノーア投手が2回7失点でKOされ、5対20で完敗を喫しています。
髙津 あれは本当に情けなかった。プレーしている選手もかわいそうだったし、それこそ、5回でも、6回でもいいから、「ここで打ち切ってコールドゲームにしてほしい」と思ったぐらいでした。こんなに力の差があるのかと。負けた試合では、この試合が強く印象に残っています。あと、もう一つ、これも負けた試合だけど、2021年の日本シリーズ第5戦も忘れられないな。
――2021年11月25日、3勝1敗で迎えた日本シリーズ第5戦。ここで勝てば日本一という東京ドームでの試合でしたが、9回にマクガフ投手がアダム・ジョーンズ選手にホームランを打たれて5対6と悔しい敗戦となりました。
髙津 この日、人生初めて自分の誕生日に公式戦をやったんですよ。8回裏に(山田)哲人が同点3ランを打ったんですけど、あれで日本一を決めたかったな(笑)。他にも2022年(10月23日)の日本シリーズ第2戦で(内山)壮真が9回裏に打った同点3ラン、優勝を決めたマル(丸山和郁)のサヨナラヒット(2022年9月25日)とか、印象に残っている場面はいくつもありますね。
