第2回 「この仕事、何の意味があるんですか?」面倒くさいZ世代部下を黙らせる答えはこちら
2026.01.16
Z世代を甘やかすな
一方でリスク要因もある。金利上昇に耐えられない企業のデフォルトリスク(与信関連費用の増加)や、米国の関税政策をはじめとする海外経済の減速リスクは各行が共通して警戒するところだ。りそなHDは2027年3月期予想において与信関連費用の積み増しを見込んでおり、楽観一辺倒ではない姿勢がうかがえる。
取引先企業にとっては、金利負担の増加という側面がある一方、銀行が持つ事業コンサルティングやM&A・事業承継支援機能を活用できる機会が広がっている側面もある。個人・投資家にとっては、預金金利の上昇という恩恵がある半面、住宅ローン(変動金利)の返済負担増にも注意が必要だ。実際、2026年5月の消費者物価上昇率(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比1.4%程度で推移しており、預金金利の上昇ペースが物価上昇に追いついていない「実質金利マイナス」の状況も続いている。銀行株については、増配や自社株買いといった株主還元の拡大も期待される局面だ。
大手銀行の好調は、単なる金利上昇という「一時的な追い風」だけで説明できるものではない。長年にわたる店舗網の見直しやデジタル化、非金利収入源の多角化といった構造改革の成果が、金利のある世界の到来によって顕在化したというのが実態に近いだろう。
なかでもみずほFGの躍進は、システム障害という負の遺産を乗り越えた組織改革と、「銀信証一体」モデルという収益基盤が、金利復活のタイミングと噛み合った好例といえる。企業も個人も、「金利のある世界」を前提とした財務戦略・資産形成戦略への転換が、これまで以上に求められている。
(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=川﨑一幸/金融アナリスト)