「毒婦」として処刑された薬師令嬢は、二度目の人生で辺境騎士団の専属薬師になります~前世で助けに来てくれた団長様が、初対面から溺愛してきます~
「クラリス・エインズワース。国王陛下に毒を盛った罪により、斬首に処す」 王太子の婚約者として尽くし、親友の「聖女」のために薬を作り続けた三年間。その果てに、私は「毒婦」として処刑された。 婚約者は目を逸らし、父は私を勘当し、親友は王太子の腕の中で涙をこぼしていた。 ただひとり――刑場に馬で飛び込み、私の名を叫んでくれた騎士がいた。一度しか話したことのない、西の辺境の騎士団長。 目を開けると、私は十八歳に戻っていた。婚約の誓約式の、前の日に。 「この婚約、辞退いたします」 二度目の人生は、誰にも利用されない。私の薬は、私が決めた人のために使う。 向かう先は、誰も志願しない西の辺境、黒鷲騎士団の専属薬師。あの日の借りを、今度は私が返すために。 ……そう思っていたのに、初対面の騎士団長様が開口一番、 「結婚してくれ」 いえ、あの、まだ名乗ってもいないのですが? 一方、「聖女の薬」を失った王都では、親友の奇跡が少しずつ嘘になり始めていた。
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