蒼月館の招待状
最初に足音を聞いたのは、夜明け前だった。
二度。間を置いて、また二度。
けれど、そのとき廊下には誰もいなかった。
招待状が届いたのは、それよりずっと前だ。
封筒の差出人は空欄で、同じ紙がほかの人にも届いていたらしい。
山の中の〈蒼月館〉に集まった顔ぶれは、互いに無関心を装っていた。
吊り橋を渡った人がいる。理由は聞きそびれた。
戻ってきたのかどうかも、誰も確かめなかった。
あの足音を聞いたのが幻だったのか、それとも——。
答えは今も、霧の中に置き去りのままだ。
二度。間を置いて、また二度。
けれど、そのとき廊下には誰もいなかった。
招待状が届いたのは、それよりずっと前だ。
封筒の差出人は空欄で、同じ紙がほかの人にも届いていたらしい。
山の中の〈蒼月館〉に集まった顔ぶれは、互いに無関心を装っていた。
吊り橋を渡った人がいる。理由は聞きそびれた。
戻ってきたのかどうかも、誰も確かめなかった。
あの足音を聞いたのが幻だったのか、それとも——。
答えは今も、霧の中に置き去りのままだ。
第1章 月下の招待
第2章 霧の中の足音
第3章 閉ざされた回廊
第4章 記憶の裏手にひそむ影
第5章 巡りの外
あとがき
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