そちらが私を婚約破棄して国外追放したのですから、もう放っておいて下さいませ
私の名前は《カナリア=ミンティア》。
ミンティア子爵家長女で、ここ《ドレスファン国》の王太子の婚約者でございます。
婚約者という奴隷として、日々、国のために働いておりましたが、なんとある日、私の婚約者である王太子《ヤロン》様から真実の愛を見つけたと、婚約破棄を告げられてしまいました。
根暗で仕事人間の私よりも、公爵令嬢であられる《キラリリア》様の方が、ご自身に相応しいそうです。
成程成程。それはそれは仕方ありませんね、もとよりこの婚約自体、私が望んだものではありません。勝手に陛下に命じられて決められたものですから、ヤロン様が婚約破棄を望まれるなら、それを拒む理由はありません。婚約破棄万歳でございます。ですが、この愚かな王太子様はさらに信じられない要求をして参りました。
「お前にはこの先、俺様の手先となって働く権利をやろう!」
――――はい? 婚約破棄を叩きつけた女に、このままここで、貴方とその浮気女の為に働けと仰っているんですか?
「キラリリアに地味な事務作業は似合わないからな、お前が今まで通りやれ! 言っておくが、王太子である俺様の命を断れば、ミンティア子爵家ごと国外追放にしてやるからな!」
「私達のためにしっかり働きなさいよね、カナリア」
よくもまぁそのようなことを仰れるものです。私だけでなくミンティア子爵家ごと巻き込むなんて、家族を人質にしたら断われないと思っているんですね。まぁまぁ、その思考回路が恐ろしいですわ。
貴方方のために働くくらいなのでしたら、喜んで国外追放されましょう。
私は今日から自由の身です。どこにだって行きましょう。どこに行っても、為せば成る。なんとかなるでしょう。このまま、ここで奴隷のように過ごすよりはマシです。
さようならドレスファン国、願わくば、私がいなくなった後もこのまま平穏が続くことをお祈りしていますね。
不定期更新。
この作品は私の考えた世界の話です。魔法あります。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
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