国を滅ぼされた姫ですが、敵国の冷徹皇子に求婚されました
祖国が滅びた、その日。
王女フィオリアを待っていたのは、処刑でも幽閉でもなかった。
「私と結婚してほしい」
そう告げたのは、祖国を滅ぼした敵国の皇太子――“冷徹な軍神”と呼ばれるエルシオンだった。
突然の求婚に戸惑いながらも、故郷と民を守るため、フィオリアは婚約を受け入れる。
けれど、共に過ごすうちに知った彼は、噂とはまるで違っていた。
不器用ながらも気を遣ってくれ、フィオリアの笑顔に頬を緩めてくれるような。
冷徹な軍神どころか、フィオリアには驚くほど優しくて――。
「どうして、国を滅ぼしたはずの彼が、私にこんなにも優しいの?」
フィオリアがエルシオンに惹かれる中、二人の前に現れたのは、エルシオンの元婚約者――華やかな美貌を持つ隣国王女のレティス。
どうやら彼女は、今もエルシオンへの想いを捨てていないようで……?
亡国の姫と、敵国の皇子。
敵同士だったはずの二人の距離は、少しずつ近づいていく。
けれど、その婚約には誰にも言えない秘密があった。
「フィオリアとエルシオンは、どんなに愛し合っても絶対に結婚できない」
二人を待ち受ける真実とは――。
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