胡桃の中の蜃気楼
初期の、特許を取った飛鳥のガラスから進化し続けたTSがスゴイ! 液体硝子(ターミ✖ーターになるのかと不安だった←※あれは液体金属だよ)の使い道も――。新商品の発表があるたびにワクワクするのは、小説の中のTSファンだけではないはず。
どこまで技術が進んで、新しい発想が世界を魅了するのだろうと思わずにいられない。
加えてここまでの話には地雷原があちこちにあって――。飛鳥とサラのことにしても、ヘンリーに認められたと涙するアレンのことにしても……。どうにか地雷を踏まずに静かにラストまで行って欲しいと思ったり、何処で誰が踏んでしまうのか落ち着かなかったり……(自分が作者ならこの先は修羅場に違いない、と思ったり)。
そう思って読んでいると――。
ケネス……そう来たか。と、サラの気持ちも気になる!
あの吉野でも女心は見通せないとか――。ヘンリーが蟠りを持っている時点ですでに破綻しているというか。※基本、サラの気持ちが一番だと思う(サラのファンより)笑。
そういえば、先日、『ロンドンで日本のかつ丼が流行っている』というTV見た時は、これは間違いなく吉野が仕掛けたことだ、と思ったのは真面目な話(爆)!
年末年始、ゆっくりと読ませていただきました(日曜にちまちま読まず、年末年始に一括して読めばよかった)←ちまちまだと伝えたかったことを覚えておけない(涙)。
最後に――。
これまでのジェットコースターのような展開の中には笑えるツボも色々あって――。
>>出されたものに文句はつけない
>>手も付けないけどね
吉野弄りに笑った!
以下、お役に立てれば……。
654p 9章2 人口知能
656p 9章4 「……それともアレンなかなあ?」
671p 9章3 ふわりを離れて行く潔さ
674p 9章6 マリオット
736p 9章9 元宗主ロレンツォに与した(の変換ミス?)
この物語の中には色々な兄弟の形が存在している。
苛立ちを覚えるほどに二人だけの世界を持っている兄弟や、もどかしくなるほどに少しずつしか距離の縮まらない兄弟、今はもう語り合うことが出来ない兄弟、長男と次男だなぁと思える微笑ましい兄弟、両手に余る数で蹴落とし合う兄弟、賢愚な兄弟……それぞれに過去があって、今があって、未来に向かっているその姿が、国や、生まれや、立場によって描かれている。
そんなそれぞれの兄弟の姿を改めて追うのも、読み返しの楽しみの一つ(笑)。
そうこう言っている内にヨシノがスキップでケンブリッジに行ってしまい、アレンたちと同様に大きな喪失感に襲われたのも束の間、砂漠でのクーデター。
この辺りで興味を引かれたのは、スイスへ留学する砂漠の国のお姫様(そこかっ!)笑。可愛く、我儘な女の子の姿は子供らしさもあって、もっともっと吉野を困らせて欲しかったと思ったほど。
もちろん、そんな余裕のある場面ではありませんでしたが。
サラにも、サハル姫にも――いえ、これ以上は言わないでおきます。読み手が思っていることなど大きなお世話(笑)。
今後の登場も楽しみにしています!
一気に読み進めることが出来る満足感に浸りながら、二度目はより深く物語に入り込んでいるように思います(自己感覚)笑。
一度目よりも二度目の方が飛鳥に対する苦手意識(? ちょっと違うかな。でも適当な言葉が浮かばない)が増しているのは、より飛鳥のことを理解したからのような気もするし、理解したから理解できない部分があることが解ったからのような気もするし――。相変わらず興味深い対象であることに変わりありません。
そして、またここでも言ってしまいますが、飛鳥に比べてヘンリーが人間らしくて惹かれてしまう。不安定極まりない飛鳥に比べて、彼は三次元の中で生きて呼吸をしている。
ともすれば別の次元を見つめて生きているかのような杜月兄弟は、やはり人間離れしているのだな、としみじみ……。
「このアレン、背中から翼が消えたね」
「愛を知って人間になったんだ」
あの赤ん坊のようだったアレンでさえ、現実世界を吸収して成長しているのですから!
彼らのような特別な存在を描ける萩尾さんは本当に凄い、と思います。
あれ、感想になってるのかな(笑)?
自分では描くことの出来ない特別な世界へ連れて行ってくださる萩尾さんに、感謝!
ゆっくりと読み返す中、「あれ、何だかヘンリーが可愛い」と思うことが多いような――。勢いに任せて読んでいた最初は、いついかなる時もビシッと決め、厳しい言葉でも臆さず吐き、周囲から特別な目で見られていたヘンリーを、孤高の存在のように憧れるばかりだったのに(いえ、それは今も変わりませんが)、飛鳥の言葉や態度に凹んだり、悔んだり……そんな場面に目が行きます。「あ、また飛鳥を気遣ってる」「また面倒をみている」「優しいなぁ……」と、見ていたつもりで気に留めていなかったクラスメイトのあれこれを改めて知ったようで、少年時代の彼らを愛おしく見守っています。
――え? 飛鳥ですか?
気難しい馬の気持ちよりも解らない、とヘンリーに言わせるほど無意識に周りを振り回してしまう影響力を持っているのに、それに無頓着。ヘンリーの心中を察します……(遠い目)。
そして、何度読んでも英国の生活や寄宿生活のあれこれが、日本人には物珍しくて興味がわきます。食べ物も、考え方も。
やっぱり、素敵な世界だなぁ、胡桃の中って……!
作者様のお返事嬉しく続きをお待ちしてます。
行く事ができない、イギリスの雰囲気を英国作家の翻訳本を読んだ時のように感じながら楽しんでいます。
紅茶の淹れ方も貴作品からヒントを得て美味しく淹れる様になりました。
3周目からは作中演奏される曲名をメモしてYouTubeで聴いています。
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