みんな善いことだと思ってた

ー誰もが善いことだと信じていた。だから、日本は滅んだ。ー

これは小説ではない。

西暦2031年の未来から届いた、日本が崩壊に至るまでの全記録を収めた警告ファイルである。

始まりは、いくつかの無関係に見えたローカルニュースだった。
頻発する熊の獣害。原因不明の奇病「踊り病」。そして、外国人労働者たちによる違法な土葬問題。誰もが、それらを日常のノイズとして見過ごしていた。

あの日、未曽有の巨大地震が起きるまでは。

天災という絶望の中、人々が手を取り合って下した「人道的な決断」。その”善意”こそが、この国を静かに蝕む、見えざる侵略の引き金となることを、まだ誰も知らなかった。

政府広報、取材メモ、SNSの投稿、消された告発メール――。
散りばめられた記録の断片を繋ぎ合わせ、災害ニュースの裏に隠された真実を暴き出すのは、未来からのこのファイルを受け取った「あなた」だ。

――なぜ、私たちの善意は、国を滅ぼしたのか?
その恐るべき答えが、ここにある。
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