婚約破棄されたけど、元婚約者が泣きついてくるのは予定外です

「僕は、君との婚約を破棄する」


その言葉を聞いた瞬間、むしろ私は安堵してしまった。ああ、ようやく終わるのだ、と。

貴族同士の政略結婚。お互いに愛などなく、ただ義務として交わされた約束。それを一方的に破棄するというのなら、それでいい。私は彼に未練などなかったから。

けれど——。

「そして、第二王女・エミリア様と婚約することにした」
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