飛燕、果てる先まで 巌流島秘譚 

慶長17年(1612年)3月、佐々木小次郎は、京都で勇名を馳せた剣客・宮本武蔵との試合を前に、修練の日々を送っていた。

既に五十代に達した小次郎に対し、武蔵は三十代の脂がのり切った頃である。

小次郎が指南役を務める小倉藩主・細川忠興が直に命じた戦いで、幕府と小倉藩の暗闘が背景にあるらしい。

きな臭い話だが、小次郎には必勝の自信があった。

秘技・燕返しが初見の相手に破られるとは到底思えなかったのだ。

しかし武蔵のみならず、何故か公儀隠密・柳生一門までも暗躍。小次郎が娘のように愛おしむ若い下女・お浜が何者かの手で誘拐された。

取り返すべく、かどわかしの下手人から指定された場へ一人赴く小次郎。

だが、そこに潜む恐るべき罠が、来るべき決闘の行方に大きな影響を与える事を、彼はまだ知らない……

〇エブリスタ、小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しております。
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