手加減を教えてください!

 最強だからと言って、なんでもできるとは限らない。

 冒険者としての日頃の小銭を稼いでいるルイス。ルイスは、冒険者の中でも落ちこぼれと言われていた。冒険者の強さを示す基準の討伐依頼をこなせないからだ。だが、彼は、控えめに言っても、世界最強と言われるほどの実力者だった。
 あまりにも力が強すぎて、素材がろくな形で残らないために、依頼をこなせなかっただけなのである。
 でも、それを自覚しても、手加減ができない。

「あっ、殴ったら砕けちゃった」
「あっ、燃やしたら灰になっちゃった」

 誰か、彼に手加減を教えてください。

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『異世界でもマイペースに行きます』とリンクしています。この作品だけでも話は成立しますが、こちらも読んでいただけると、もっと深読みできると思います。
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