虚飾ねずみとお人好し聖女
ドンと誰かがぶつかったとき、リーズは首が少し引っ張られた気がした。いけない……物取りだわ!
市場の人混みの中、リーズは形見の首飾りを少年にすられそうになるが、すかさず相手の手首を掴む。
「お願いよ、返して! それは亡くなったお母様の肖像画なの!」
必死の懇願に、少年は立ち止まると舌打ちしながらも首飾りを返してくれて……。
路上で生きてきた青年ルカと、彼に恋をする商家の娘リーズの物語。
※「聖女」「ねずみ」は比喩のため本物は出てきません。
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