あまつきつね♀の花嫁♂

 山神様への生贄に、花嫁を差し出そう。
   ◇
 日照りと飢餓にあえぐ村を救うため、明(アケル)は花嫁として山神である狐のあやかしへ嫁入りすることになった。獰猛な獣神に魅入られれれば、非力な人間の花嫁など無残に喰い殺されるだろう。震えながら入った社の中で見た、銀の髪に金の瞳。鉱物のように美しい狐に、人の子は声を漏らす。「お、女……?」狐も答える。「そう言うお前は男だな」
   ◇
 これは、お狐様の少女と、生贄花嫁になった少年の、ちょっと変わった異種婚姻譚。
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