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ルドルフ様のエスコートの元、先ずは陛下ご夫妻にご挨拶に伺った。
流石に二曲も踊ったしデザートも頂いて談笑しただけあり、あの『陛下に謁見』と言う長蛇の列は後数組までと減っていた。
基本的に陛下ご夫妻に挨拶出来る貴族や商人には限度がある。
しかし、その一組に費やす時間は結構なものだ。
それを考えると大分デザートを食べるのに時間がかかったように思えた。
腕時計で時間を確認しようかとも思ったが、陛下への挨拶の為に並んでいるのに時間を確認するなど、少々失礼だろうと諦める。
「まだ、時間が掛かりそうですね」
ルドルフ様はそう言うと、私の方を見ながら少し思案した後にゆっくりと私の右手を取り眉根を下げた。
「エリス。初めてお会いした日の事を謝罪させて下さい」
初めて会った日?
つまり、初顔合わせの紅茶一杯事件の日か。
「あの日、貴女には酷い言葉を言ってしまった。申し訳ない」
「・・・・・」
「父に勝手に決められた縁談で、いや、普通に考えれば貴族の結婚などは皆そうなのだが、何と言うか、少しいじけていて、貴女に酷い言葉を言ってしまったと今更ながらに後悔しているんだ。態度も酷いものだったし、何よりお茶一杯で帰ってしまうなど、本来なら失礼以外の何者でもない。すまなかった」
まぁ、確かに酷い事は言われたけど。
でも、それって仕方ないよね。
乙女ゲームの補正って言うの?基本的に攻略対象って婚約者と仲良くないよね。
大体にして婚約者とラブラブな攻略対象って乙女ゲームで言ったら攻略難しいでしょう。
やっぱり不仲じゃなきゃ成り立たないよね。
「いえ。ルドルフ様。私は全然気にしていませんのでお気になさらず」
ここは寛容な振りをしながら、一応敵対していないアピールをしておこう。
なんか今のルドルフ様は私の話を聞いてくれている感じだからついでに『邪魔しませんよ』アピールも多いにしておかねば。
「それと、折角ですから申し上げますが、もし私以外に好きな方がいらっしゃるのであれば婚約破棄して頂いて結構ですですから。なんでしたら婚約の白紙でも良いですからね。私、本当に全然気にしませんから」
良し。
言った。
これでバッドエンド回避出来るはず。
ルドルフ様きっと嬉しそうにしているだろう。
そう思ってルドルフ様を見れば、何故か固まっていた。
あれ?
あれれ?
何故に?
もしかして、あまりにも嬉しくってフリーズしちゃった?
お~い。
あまり嬉しいからって現実逃避は良くないぞ~。
心の中でそう思いながらルドルフ様の顔の前で何度も手を振る。
しかし、それでも浮上して来ないルドルフ様。
その内に前にいた謁見希望の方が前に進んで行く。
「ルドルフ様。前進みましたよ」
そう言って頬に触れるとビクンと反応した。
おっ。
覚醒したか?
「ルドルフ様。前の方が進みましたので少し詰めましょう」
「あっ……そうだね」
どうやら浮上した様子。
気のせいか顔が青いのが気になる。
やはり体調が良くないのだろう。
ならちゃちゃとエドと会わせて服のお礼をしたら帰って頂こう。
そして、何とか無事に両陛下にご挨拶したのでした。
何時になく口数少なく聞きに徹するルドルフ様だったが。
それにしても、ルドルフ様。
婚約早く解消してくれないかしら。
そう思って期待の眼差しを向けるも、何故か硬い表情が帰って来るのみだった。
流石に二曲も踊ったしデザートも頂いて談笑しただけあり、あの『陛下に謁見』と言う長蛇の列は後数組までと減っていた。
基本的に陛下ご夫妻に挨拶出来る貴族や商人には限度がある。
しかし、その一組に費やす時間は結構なものだ。
それを考えると大分デザートを食べるのに時間がかかったように思えた。
腕時計で時間を確認しようかとも思ったが、陛下への挨拶の為に並んでいるのに時間を確認するなど、少々失礼だろうと諦める。
「まだ、時間が掛かりそうですね」
ルドルフ様はそう言うと、私の方を見ながら少し思案した後にゆっくりと私の右手を取り眉根を下げた。
「エリス。初めてお会いした日の事を謝罪させて下さい」
初めて会った日?
つまり、初顔合わせの紅茶一杯事件の日か。
「あの日、貴女には酷い言葉を言ってしまった。申し訳ない」
「・・・・・」
「父に勝手に決められた縁談で、いや、普通に考えれば貴族の結婚などは皆そうなのだが、何と言うか、少しいじけていて、貴女に酷い言葉を言ってしまったと今更ながらに後悔しているんだ。態度も酷いものだったし、何よりお茶一杯で帰ってしまうなど、本来なら失礼以外の何者でもない。すまなかった」
まぁ、確かに酷い事は言われたけど。
でも、それって仕方ないよね。
乙女ゲームの補正って言うの?基本的に攻略対象って婚約者と仲良くないよね。
大体にして婚約者とラブラブな攻略対象って乙女ゲームで言ったら攻略難しいでしょう。
やっぱり不仲じゃなきゃ成り立たないよね。
「いえ。ルドルフ様。私は全然気にしていませんのでお気になさらず」
ここは寛容な振りをしながら、一応敵対していないアピールをしておこう。
なんか今のルドルフ様は私の話を聞いてくれている感じだからついでに『邪魔しませんよ』アピールも多いにしておかねば。
「それと、折角ですから申し上げますが、もし私以外に好きな方がいらっしゃるのであれば婚約破棄して頂いて結構ですですから。なんでしたら婚約の白紙でも良いですからね。私、本当に全然気にしませんから」
良し。
言った。
これでバッドエンド回避出来るはず。
ルドルフ様きっと嬉しそうにしているだろう。
そう思ってルドルフ様を見れば、何故か固まっていた。
あれ?
あれれ?
何故に?
もしかして、あまりにも嬉しくってフリーズしちゃった?
お~い。
あまり嬉しいからって現実逃避は良くないぞ~。
心の中でそう思いながらルドルフ様の顔の前で何度も手を振る。
しかし、それでも浮上して来ないルドルフ様。
その内に前にいた謁見希望の方が前に進んで行く。
「ルドルフ様。前進みましたよ」
そう言って頬に触れるとビクンと反応した。
おっ。
覚醒したか?
「ルドルフ様。前の方が進みましたので少し詰めましょう」
「あっ……そうだね」
どうやら浮上した様子。
気のせいか顔が青いのが気になる。
やはり体調が良くないのだろう。
ならちゃちゃとエドと会わせて服のお礼をしたら帰って頂こう。
そして、何とか無事に両陛下にご挨拶したのでした。
何時になく口数少なく聞きに徹するルドルフ様だったが。
それにしても、ルドルフ様。
婚約早く解消してくれないかしら。
そう思って期待の眼差しを向けるも、何故か硬い表情が帰って来るのみだった。
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