金色のポストと桃色の毒箱
後宮の贈答所で働く吉茹定は、立后を目前にした蘇采薇へ、桃色の化粧香粉箱を送る。箱に入っていたのは命を奪う毒ではなく、肌を腫らす薬粉だった。犯人は初めから明かされている。だが、なぜ彼女は友を傷つけ、わざと証拠を残したのか。
蔵書殿の修書官・張吉惟は、金色のポストに残された投函音、封緘紙、消された札の文字を追い、十五年前に張家を滅ぼした薬害事件へたどり着く。そこには、蘇采薇、吉茹定、張吉惟、劉柏宏が幼い日に同じ小部屋で過ごした記憶と、霍太妃の院が隠してきた古い罪が眠っていた。
顔を腫らされた妃、罪を認める書記官、傘を返せなかった修書官、証言を恐れ続けた内侍。四人の名が再び呼ばれるとき、後宮の金色のポストは、毒ではなく返事を運び始める。
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